2年とすこし前、白老町立国保病院の例では「過大受給」と報じられた。今回の例は「不正受給」。

〇適正な診療体制徹底を 白老町立国保病院で職員向け講習

 【白老】経営改革を進める町立国保病院で、医療保険制度と診療報酬に関する職員向けの講習が開かれた。2023年度に診療報酬の 過大受給 が明らかになり、一部を返還する事態となった経験を踏まえ、再発防止策や制度の理解を深めた。

 同病院では夜間の看護師配置について、北海道厚生局の調査で基準を満たしていないことが判明し、約1億2千万円を返還した経緯がある。講習は7月28日に開かれた。(道新デジタル 2025年8月4日 19:06)

 

 国保病院の例も今回の例も、看護師配置が基準を満たしていなかったということで、一見同じような理由に思えたが、北海道新聞は「過大受給」、「不正受給」と使い分けた。なぜだろうか?

 

 厚生労働省北海道厚生局の発表資料によれば、病院側の申し出に基づき、立ち入りの指導調査が行われている。その結果、「基準を満たしていないことを認識していながら、必要な変更の届出を行わずに、診療報酬を不正に請求していたことが強く疑われた」とし、「取消処分の主な理由」については「不正請求」と明記している。000433254.pdf

 

 白老町立国保病院の例では、制度の理解が不十分という理由だったから、いわば“過失”ということか。今回の事例は“故意”と判断されているから、それらを道新は、「過大」と「不正」として使い分けたようだ。

 

 ならば道新は、病院を運営する医療法人の「(不正が起きた)原因ははっきりと分からない」という説明を記事にするだけでは不十分ではないのか。

 

 

 当該医療法人が道央圏を中心に医療機関や介護老人保健施設を運営していることは紹介しているが、そのほか当該医療法人は、札幌市が設置する「地域包括支援センター」の業務を受託し実施している。センター運営は、公正・中立でなければならない。

 

 市の業務の一部を担う医療法人のグループ施設が、多額の不正請求を行っていたとなれば、医療法人全体の信頼性についても、疑問符を付けて見なければならないのではないか?

 

 当該医療法人は数年前に病院本院を移転新築して以降、グループ施設ともども外部資本からの経営支援を受けている。そのような経営状況のさなかの今回の「不正請求」である。

 

 「不正受給」分の返還はもとより、不正の原因の追及、グループ内他施設の運営の適正性等、医療法人全体への牽制の意味でも、今日の記事だけで終わってはイケナイというのが感想である。