何年か前、道東の幕別町が実家という友人から、「マンガリッツァ」という高級豚のことを教えられた。ハンガリーの希少品種で国宝とされている豚が、幕別町の十勝ヒルズという農と食のテーマパークで飼われているというので、豚の“ヒルズ族”だなと思った。
ハンガリーと聞いても、音楽とピーター・フランクル先生(天才数学者&大道芸人)のほかは印象が薄い。国宝豚のことは、希少種の観光展示くらいに思っていたが、いまや繁殖に成功し、出荷もできるようになったということで、ときおりニュースで取り上げられるようになってきた。
今日付けの道新デジタルでは、「食べられる国宝マンガリッツァ豚 高くても人気 十勝から広がる新・豚肉文化」として、価格が一般的な豚肉を大きく上回るが、売り上げと生産量を順調に伸ばしてきた、と伝えている。
どれだけ高いのか‥記事のとおりオンラインショップでは「ロース肉塩しゃぶしゃぶセット400グラム」が9,500円(税込み)。スーパーなどの一般的な豚ロース肉と比べれば10倍近く割高というから、バカ高い‥さすが“ヒルズ族”だ。今は移転しファーム暮らしというから、“元ヒルズ族”が正しいか。
販路の広がり具合として、これまで道内約30店、道外では約400店に出荷され、21年にはJALが国際線ファーストクラスの機内食に採用したそうだから、ブランド化も着々。将来的には海外への出荷も、と目標も大きいが、地元のレストランや帯広畜産大学がマンガリッツァ豚の宣伝と研究に携わって、その評判と市場の拡大に貢献しているという支えも強みらしい。
十勝といえば「豚丼」だが、マンガリッツァ豚丼なんてのはもうあるのか?と思って検索してみたら、あったあった、去年?の梅田阪急の北海道物産大会のロイヤルマンガリッツァ豚丼‥なんと1人前6,600円ナリ‥さすがは国宝の豚丼だわい!
道新記事は、豚丼が有名な十勝から、新たな「豚肉文化」が広がるか期待が膨らむと結んでいるが、どうやらフツーの豚肉と銘柄豚・ブランド豚という二極化がいっそう進みそうな気配だ。食に頓着ない身としては、グラフの2と3で十分だわい、と強がってみるw