日高、十勝管内の13市町村にまたがる国内最大の国立公園が6/25誕生したということで、まことにおめでたい。

        

 

 さっそく環境省北海道地方環境事務所のHPをみてみたところ、きょう現在、まだ追加されていなかった。マイクのスイッチを切るのは素早い環境省だが、ぺージの更新はゆっくりだ。道庁のほうは、道内7つ目として追加されていた。

北海道の国立公園 - 環境生活部自然環境局 (hokkaido.lg.jp)

 

 北海道新聞は今日の社説で、新しい国立公園の意義と、自然保護と観光振興のバランスをどのように取るかという課題を焦点に、観光に偏らず日高山脈に関わる歴史や文化にも触れる機会を提供することを提案していた。タマにはいいことを言ってる。

 

 まぁ、十勝帯広版をみれば、そう言うのもわかる。観光しかアタマにないような帯広市長のコメントが象徴的だ。自然保護はそっちのけ‥。

 「念願の指定だ。観光面では国内だけではなく、インバウンドにも訴求効果が出る。地域全体で観光機運を盛り上げるのが理想だ。自然保護はそれぞれの地域で対応すると思うが、環境省と話し合いながら取り組みたい」 道新デジタル 2024年6月25日 21:30(6月25日 21:50更新)

 そこへいくと、苫小牧版、日高版では、観光振興にガツガツした印象がうすかった。自治体、観光、登山、自然保護の各関係者のコメントで構成にバランスを取ったせいもあるし、「保護を忘れた観光利用は駄目」といった十勝自然保護協会のような注文が見られないせいもある。

 

 その日高側の平取町では、国立公園の指定を見据えて、日高山脈最高峰の幌尻岳(2,052メートル)登頂プランというのをふるさと納税の返礼品に採用し、3月から募集を開始していた。約2カ月で定員の8割が埋まる人気となり、6/7には定員に達した。担当者にはうれしい誤算だった。「幌尻岳ガイド付きプレミアム登山」は1人当たり19万8千円。22人を受け付けた。高額納税ではあるが、金儲けのための観光振興とは一味違っていてほしい。

  


 今回の指定を機に、環境省と日高、十勝管内の関係者は、いろんなアイデアをもとに議論し、新しい国立公園の保護と賢い利用を進めていってもらいたいもんだ。道は、知事がコメントを出したから、あとはもう黙って見ていればよかろう‥。