道新に地元北海道の月刊誌「財界さっぽろ」7月号の発売広告があった。旭川出身の杉村タイゾー氏の顔写真がMHG(無自覚な長谷川岳)と並んで、“やり過ぎ、ワンマンオーナー”のデカ見出がついている。‥広告製作者の意図を感じるナ。

 

 

 新号のさわりの部分はやはり、“威圧的言動”のMHGに似かよったエピソードがありそうに書いている。

「薄口政治評論家」---一介のサラリーマンが自民党の公募に応じ、2005年のいわゆる郵政選挙で比例にひっかかって衆院議員へ。その後バッジを失ってからも芸を磨き、今や売れっ子タレント・コメンテーターとして活躍する杉村太蔵氏。そんな杉村氏のもう1つの一面が、故郷・旭川市で始めた実業家としての顔。複合飲食店施設「旭川はれて屋台村」の運営会社オーナーとして、創業支援を買って出たものだ。

 

 2022年7月にオープンした同施設は「4カ月連続で70万円以上」という売上の縛りをかけるなど、新規創業を叱咤するというのがコンセプト。ただ、これまでに入居したテナント関係者からの評判はかんばしくないようで、中にはかつて選挙区をめぐって争ったライバルにして現在も炎上中の参院議員・長谷川岳氏もかくや、という“威圧的言動”も。本当のところはどうなのか、本人を直撃した。

 一方で、HP掲載の“中吊り広告”は道新掲載のものとは違って、MHGは並んでいない。新聞紙面の広告幅にあわせた特別仕様だろうか。売上最大化には、関心を引くための努力は惜しまないというカンジだ。

 

 

 「旭川はれて屋台村」はおととし7月の開業だから、来月でまる2年。昨年末の記事には、運営課題を指摘する声や、仕組みの転換を強調するタイゾー氏の話が載っていた。決して、運営好調ということではなさそうだ。

 店舗枠は25店で、開業以降、10店以上が退店したが10店以上の入店もあった。客に支持され、開業当初から営業を続ける店もある。12月にはボードゲームバー、クラフトビールと地酒の店、カフェが新たにオープンした。はれての新陳代謝は進んでいるように映る。

道新デジタル 2023年12月18日 18:15

 まぁ、飲食業にチャレンジする起業への支援とはいえ、商売営業のことだから、タイゾー氏が叱咤する場面も多々あるんだろう。退店した側ならなおのこと、いい印象が少ないだろうという想像はできる。

 

 しかし、それらはみな事業を巡ってのことで、航空機内でどうしたとか、役所でどうしたとかのMHGとは質が違う。記事本文は知らないが、声がデカいだけで“後継者”になるほどのエピソードはないような気がする。

 

 タイゾー氏は、立候補して今月から旭川・買物公園商店街理事長に就いている。理事会で全会一致で選出され、任期は2年間。若い世代による商店街の活性化が期待されているということだから、ゴシップネタをふくらませて足を引っ張るようなことで印象を悪くしては、活況でない旭川の買物公園商店街あたりの経済にとっては損な話だろう。

 

 議員経験があって、もの言いが堂々として、声もデカそうなところはMHGに似たキャラだが、早いうちに失言で世間から袋叩きにあった経験から、MHGよりタイゾー氏のほうが対応力に勝るはず。はるかに計算高く、したたかな人物という印象をもってみている。