この件、NHK北海道はこれまで全く報じてこなかったので、ニュース価値のない案件なんだろうと思っていたら、昨日の夕方になって NEWS WEBに掲載されていた。札幌光星高校校長の反省の弁で記事を結んでいた。

 

 ことの顛末としてはシンプルで、道高文連への参加申し込みを怠った高校が出場許可を求め、生徒の保護者らも出場を要請する署名を提出していたが、当該高校には5/28、公平性の観点から不許可という旨が通知された。

 

 さて、この件はこれで収束すべきなんだが、どうもそうはいかないらしい。一部の保護者が怒りでこぶしを振り上げたものの、下ろし方が分からないので、むしろ暴走ぎみだ。

 

 オンライン署名のページは5/28、5/29と更新され、道高文連将棋専門部担当校の校長に対し、複数の署名“賛同者”が連絡をとったとして、いささか攻撃的にその内容を掲載している(同意・許可の有無は不明)。ちなみに、“署名の発信者”は最近、当初の保護者から代わっている。

 

 このようなことが続くと、道高文連と将棋専門部を担当する校長及びその高校に対する「業務妨害」になってしまうのではなかろうか。“いい迷惑”だろう。そもそも、生徒の保護者とその賛同者は、道高文連の加盟者ではないから、運営に関して直接注文をつけたり要請したりする地位にはない。せいぜい、生徒が通う高校を通じた働きかけしかできないし、するならそうすべきだ。

 

 にもかかわらず行動している側は、世間一般の常識では顔をしかめられるようなことでも自分たちだけは許されると思いたい。なぜなら、自分たちには「例外」を要求する権利があるのだ、学校側のミスで生徒と保護者の自分たちはこんなにも辛い思いをしているんだから、と。

 

 自分には責任のないことで辛い思いをしたのだから、不利益をこうむった分に見合う特権が与えられてしかるべきだ、「例外」を要求する権利が当然にあるのだ、との正当化ができあがる。それを無責任な“賛同者”が助長している。

 

 

 札幌光星高校は、事態解決のためすぐに対応すべきである。今回の問題は100%学校側の落ち度であり、道高文連と将棋専門部そして当番校には大会開催にあたり一切の抜かりがないこと、今後は学校側の体制で対策をしていくこと、ゆえに道高文連に改善を求めるのは筋違いであること、を生徒と保護者の両方に対し明言して、不穏当な活動を終わらせるべきである。学校経営上のリスク管理をしなければならない。

 

 そして「専門委員しか知らないはずの抽選結果が変わることがどう不公平なのでしょうか。誰にとって不公平なのでしょうか。」については、専門委員も含めた全ての関係者にとって不正やごまかしがない大会運営を目指すものであり、見てなければ取り替えてもいいということにはならない。光星高校も公平・公正についてそのように教育している、と言ってやればいいではないか。どうなんだい?

 

 札幌光星高校は事態を収束させる責任がある。「顧問の教諭が締め切りの3日後に手続きをしていなかったことに気がついた」というのはどうにも理解に苦しむが、とにかく、全てそこから始まった。活動を放置していては、今後校内の不和や学校内外への中傷といった問題がずっと続くことになる。

 

全道将棋出場申請忘れ 生徒に同情するしかない | 玄冬シニアの心象日記 (ameblo.jp)