札幌市の「まちづくり政策局」から、アンケート用紙が送られてきた。市が定めた“ビジョン”の姿にどれだけ近づけているか把握するため、無作為抽出で1万人に送った、とある。人生の半分以上を札幌で過ごしてきたし、ここで終わりそうな気もするからひとつ協力しようかと、いつになく殊勝なカンジで調査票を眺めた。

 

 

 設問はまず、「第2次札幌市まちづくり戦略ビジョン」について、知っていたか?から始まる。

 

 ⁉‥知らんぞ。

 

 続いて、「目指すべき都市像」を知っていたか?「まちづくりの重要概念」を知っているか?とたたみかけてくる。

 

 ⁉‥し、知らんがな。

 

 たちまち、面倒な気になってしまった。市民憲章の最初の一文は知ってるが、私たちは時計台の鐘がなる札幌の市民です、ではいかんのか‥。

 

 ひとまずアンケート対応は中断して、市の“まちづくり”についてあれこれ見てみると、第2次戦略ビジョンの「策定過程」において、同様な市民アンケートを行っていた。市民と検討し作り上げるという方針のもと取り組んだということだから、その流れにあるらしい。

 

 しかし、その令和3年度実施の有効回答数は配布数1万通に対して2,273通(回答率:22.7%)、令和4年度は3,292通(32.9%)で、ずいぶんと低い。アンケートの内容が多岐にわたって面倒だったのか市民の市政に対する意識、関心が薄いのか‥いずれにしても2割、3割しか回答が得られないというのは、この先がこころもとない。

 

 そう思うと、ヒマなこのシニアくらいは、ちゃんと回答してやらにゃあイカンかと、気を取り直して、今回と同じ内容と思しき令和5年度実施分の集計結果を参照してみた。するとなんと、大方の人はこのシニア同様、「まちづくり戦略ビジョン」を知らんのだ。なんだかホッとはしながら、知らんということをどう考えるべきか‥。

 

第2次札幌市まちづくり戦略ビジョン オンラインアンケート結果 (city.sapporo.jp)

 

 市の周知不足なのか、市民の関心が低いせいか。しかし、市民が「まちづくり戦略ビジョン」について、どの程度まで知っているべきか。アンケート期限までは10日あるから、そんなことも考えつつ回答を選んでやろうか‥。