夏に国立公園化される日高山脈襟裳国定公園の名称は、十勝側首長の意向を利用したい環境省の思惑で「日高山脈襟裳十勝国立公園」とするシナリオが作られ、日高町村会はそこにわき役として登場を頼まれたという流れのように見えている。

 

 だから、名称に「十勝」を入れないよう反対するなら、意見をぶつけ闘うべき相手は、環境省でなければ意味がない。

 

 実際、日高地域の各町議会議長で構成する議長会は、環境省の部会が開催される直前、「十勝」を入れないようにと環境省へ要望していた。

 

 ところが、日高地域の議長会はそれにとどまらず、同じ日高地域の各町長が構成する町長会に対し、十勝側と連名で提出した要望書の撤回を求め、かつ、「十勝」の名称を入れることになった経緯や、要望は日高管内7首長の総意だったのか、議長会に事前に相談がなかったことの理由など5つの質問事項について日高町村会の見解を求めていた。かなり“過激”な印象だった。

 

 

 紙面ではきのう、その日高町村会から議長会に対する回答があったことが伝えられたほか、記事には、議長会の副会長(新ひだか町議会議長)の辞任についても書かれていた。他の議長との考え方の相違が辞任の理由とのことで、この方は十勝を入れないように議長会から環境省へ要望する際も、ひとり賛同していなかった。

 

 日高側のこのゴタゴタは、いったいぜんたい、どうしたことだろう?本来対峙するべき相手の環境省ではなく、十勝側でもなく、一致協力すべき日高側で対立を深めているようなことでは、地域にとってマイナスになってしまうではないか。そもそも、議長会を対立の手段に利用するのは、会の趣旨からはずれているんじゃないのか‥のう。

 

 道の日高振興局長が交替コメントで、国立公園指定の見通しを「この地域を売り出す絶好の機会で、魅力を発信していきたい」と述べた。新ひだか町には、4/8付で環境省の自然保護官事務所が開設され、主に日高地方で指定に向けた調整を担う、となっている。日高側の自治体も、うちわでもめている場合ではなかろうが。連携をとりながら協力して、国立公園化に向けて取り組まんことには。

 

 

 こうなったら、ここはひとつ、十勝側の首長が仲裁に入ってはどうかのう、豚丼ほか十勝地域の名産を携えて、日高側に迷惑かけるのは本意ではない、と。

 

 十勝は美味いもんが多いから、“ビンボーくさい”なんて発言のトラブルは起こらないはず。まるく収まって名称問題も解決、なんてことにならんもんかのう‥。

 

会長、ここはひとつ冷静に! 日高側がもめてはいけませぬ | 玄冬シニアの心象日記 (ameblo.jp)