環境省は22日、今夏の指定を目指す日高山脈襟裳国定公園の国立公園化に伴う名称について、「日高山脈襟裳十勝国立公園」とする方針を決めた。同日開かれた中央環境審議会自然環境部会で名称を議論し、了承された。今春に予定される同審議会の答申を経て正式決定する。

道新デジタル 2月22日 16:13(2月22日 16:45更新)

 

 きのう夕方のニュースに、予想が外れてちょっとビックリして、中央環境審議会とやらの「説明資料」をみてみたら、環境省側から「十勝」を加えたものだけが原案として示されていた。なんと、環境省がそんなシナリオにしていた。

 

 

 おまけに、参考資料として審議会委員に示された要望書、要望趣旨書は、いずれも「十勝」を加えてほしいというもので、日高町村議会議長会の「十勝」は“加えないでほしい”要望書は、気の毒にも資料にされていなかった。省かれたのだ。中央環境審議会 自然環境部会(第48回)議事次第・配付資料 | 環境省 (env.go.jp)

 

 今日になって、NHKや道新が議論の経過を報じたことで、少し様子が分かってきた。名称は、多数決だったらしい。そして道新によれば、環境省がこの要望書を「地域を代表する市町村長の名前が列記されている。指定後の管理に市町村との連携は重要」(国立公園課)と重視し、同部会に「十勝」を入れた名称を提案したという。今後の実務を重視し地元に配慮、という判断のようだ。それにしても、「十勝」希望側だけがオブザーバー参加したというのは、公平性を欠いた審議会運営に思えるが‥。

 

 他方、複数の委員からは、正式な決定前に「名称に十勝を入れる意義を明らかにすべきだ」とする声が上がり、次回の部会で同省があらためて説明する、となっている。まぁしかし、部会の了承が覆ることはないだろう。

 

 実は拙者、要望書の内容を見るまで勘違いしていた。日高地域の側から「十勝」を加えるよう要望するのは不自然だから、「十勝」要望は帯広を主体とした十勝側地域からで、山脈の南端で両域にまたがるえりも町は、義理で十勝側の活動に同道したくらいに思っていた。日高地域の首長が明確に態度を示さないから、町村議会議長会が業を煮やして反対行動に出たのかな、と。

 

 だから、要望書が十勝側6市町村と日高側7町の総意として調製されていたのは意外だった(実際、趣旨書のほうは十勝側6市町村のみで調製)。日高町村議会議長会が反対に回った理由が「首長側からの説明不足など」とあるから、十勝側に比べ日高側は意思疎通が不足して、まとまりを欠いたような印象だ。

 

 もともと行列してたら、後から並ばれた、それは列に入れたヤツが悪い、というような内紛が起こらないだろうか?

 

 道新には「しこりが残りかねない状況に、日高町村会の大西会長は「方針が決まった以上、日高と十勝で連携し、観光分野などで盛り上げていきたい」と話し、地元が一体となる必要性を強調した」とあった。オトナの対応ができるといいが‥みんな、できるかな?できるといいのう。