その昔、家具を新調しに市西区内の家具専門店へ行った。木工産業グループ店の名物かあさんは、「安いのが欲しいんだったらニトリへ行きなさいっ」と言ってはニコニコしながら、店の自信作を勧めていた。

 

 初めのころはそんなふうに言われていたニトリだが、いまや北海道を代表する企業の一つに成長し、就活の人気企業ランキングでトップになるなど、まさに隆盛を誇っている。が、組織がデカくなると、いろんな問題も起こる。

 

 今回のは労組の問題だが、組合が一人の人間に10年以上も通帳や印鑑を預けて管理させたあげく、巨額の横領に気づかないなんて!とフツーは思う。だが、労働組合の金銭管理なんぞは、所詮その程度ということなのだろう。それにしても不用心というかなんというか‥。

 

 ようやく「労組の幹部が使途不明金があることに気付き、発覚した」わけだが、それまでの約10年間、組合幹部や毎年の会計監査は、いったい何をしてたのか?ということになる。複雑な企業会計処理とは違って、毎月の出入金と残高を照合すればいいだけの、小遣帳管理程度のことができなかったのは、まったくお粗末でしかない。

 

 発覚して1年後、労組が警視庁に告訴状を提出して、今回の逮捕に至っているが、

時効分も含め約1億2800万円とみられる着服総額は、ほとんど使い込まれているから、回収はできないだろうサ。にしても、積立金が多すぎる気もする。

 

 この際、全組合員は幹部と会計監査した者の責任問えよ、弁償含めて‥と言っても、やはり難しいだろうか‥報酬もないのに責任を負わされそれを追及されるとなると、労組活動など誰もしなくなる。

 

 ところで、今回の事件でいくつか記事を見比べると、掲載写真が警視庁とニトリ店舗のふたつに分かれていた(写真なしもあり)。

 

 法的に労組と会社とは別組織ということからいえば、ニトリ東京本部に「労働組合が入る建物」とテロップを入れるNHKはさすがと思うが、読売オンラインのように、ただ店舗の写真を載せてるのは、無意味だし記者のセンスがアヤシイ。

 

 読売は、記事の最後を「親会社のニトリホールディングスは「元従業員の逮捕は誠に遺憾」としている。」としてるが、2年前クビにした元社員の社外の非行について

“親会社”に問われても、他に言いようもないだろう。ニトリ社員の怪訝そうな対応が想像できるw