「サルの正義」から脱却せよ!! | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 

「サルの正義」から脱却せよ!!


令和六年の夏、今こそ、我が日本国民は、

悠久の歴史に貫かれた民族の叙事詩を取り戻して、

「戦後体制」から覚醒しなければならない時である。


しかるに、この夏、

我が首都東京で行われた都知事選挙においては、立候補者が五十名を越える。これは選挙というより、

一種の真夏の狂乱および痴呆である。

候補者のなかで、

前航空幕僚長の田母神俊雄氏が、

唯一、「教育勅語」の復活を説いて、

一人、志を述べている。

ところが、マスコミ報道は二人の老嬢に集中している。

しかも、これが、

二匹の古いサソリが

一つのビンのなかに入っているような状況で、

これ、「サルの正義」の低級なる競演の如くである。


「サルの正義」とは、朝三暮四の故事のことだ。

即ち、サルを飼う男が、

その餌であるどんぐりの数を減らすために、

どんぐりを朝は三つにして、暮れには四にすればどうか、

とサルに尋ねた。

すると、サルどもは毛を逆立てて怒った。

そこで、男が、朝は四にして暮れは三にすればどうかと言うと、

サルは涙を流して喜んだ。

そのサルの様子を、

「賢を称する者の、愚なる者を籠絡することかくの如し」

と結んでいる。

即ち、この夏の我が国の首都は、

この「サルの正義」によって、

愚なる者を籠絡する競演のなかにある。

これ、我が国が、亡国の渦中に陥っているということだ。

よって、次ぎに、

この「亡国の渦中」の本質に関して記すことにする。


現在の我が国が陥っている亡国へのサイクルは、

「歴史の喪失」からもたらされている。

つまり、今の戦後日本人は、

「現代日本」は、昭和二十年(一九四五年)八月十五日の

大東亜戦争の敗戦によって、

それ以前の日本から脱却し、

昭和二十二年五月三日に施行された「日本国憲法」によって、

「新しい日本」として誕生したと思い込んでいる。

従って、戦後日本人は、

昭和二十年八月十五日以前の日本の歩みを、

現在の日本とは違う国の歩みのように思っているのだ。

しかし、日本という国家と日本民族は、

ユーラシア大陸の東端から海を隔てた海上にあるという

国家の地理的位置からして、

太古から変わらずに現在に至っている。

従って、「戦前の我が国の危機」の本質は、

「現在の我が国の危機」と同じである。

ところが、現在の戦後日本人は、このことが理解できない。

従って、内閣総理大臣は、

中共が南シナ海においてフィリピン領の諸島を不法占拠してミサイル基地化していることを

「日本の危機」として認識していない。

さらに、

中共が尖閣諸島を領有する為の軍事行動をしていることが、

我が国家の存立を脅かす侵略行動であることを理解できない。


ところが、現在の我が国の為政者が、

大東亜戦争の敗北が、

どの事態に淵源するか解明してしっかりと認識しておれば、

それは、遙か南のマリアナ沖海戦によって、

我が国の海上航空戦力が壊滅して

我が国がシーレーンを失った時であること理解し、

中共の南シナ海でのミサイル基地建設が、

現在の日本の崩壊に直結することを理解できるであろう。

さらに、昭和二十年六月の沖縄本島における

日本軍の組織的戦闘行動の消滅は、

全日本の敗北と同じであり、

現在においては、

尖閣諸島に中共がミサイル基地を造ることが、

台湾と沖縄本島が中共の掌中に入ることであり、

日本は、

昭和二十年八月と同じ状態に陥ることが理解できるであろう。

是が。

東アジアの海洋国家日本の、変わらぬ宿命である。


また、広大なユーラシア大陸の西から東端までを領有する

ロシアのプーチン大統領が、

安倍晋三総理を「シンゾー、シンゾー」と呼んで盛んに接近し、

安倍総理も、得意になってプーチンを「ウラジーミル」と呼んで、

日露連携を喜んでいたが、

アレは何だったのか?!

外務省は、

亡き安倍晋三氏に代わって説明できるのか?


ロシアのプーチンは、

ユーラシアの西では、ソチにおける冬期オリンピックに乗じて、

二〇一四年(平成二十六年)三月、突如、

軍事力でウクライナのクリミア半島と

要衝のセバストーポリを奪取し、

今はクリミアの北のウクライナ東部に侵攻している。

つまり、ロシアのプーチンは

ユーラシアの西方ではNATOの東進をくい止めるために

闘う覚悟を固めて現実に戦っている。

従って、プーチン大統領が、

東方の日本に宥和外交を展開したのは、

ユーラシアの東西両面で同時に闘うことを避けようとする

「ロシアの伝統」が、

プーチンをしてなさしめた行動だったのだ。

そうであれば、このロシアに対して

我が国は、痴呆ではないのだから、

ユーラシアの東方において、

ロシアが最も回避したい東西両面作戦を強いることも

選択肢として意識しなければならない。

つまり、我が国は、

ユーラシアの西のウクライナを支援するとともに、

プーチンが、現実に西で露骨にやっているように、

我が国が、東で

国後・択捉・歯舞・色丹を一挙に占拠して

固有の領土を取りもどし、

さらに千島の北端の占守島までを領有し、

同時に樺太に進駐して全樺太を掌握しても、

世界は理解するであろう。


つまり、海洋国家の国境線は

自然の海岸であるから動かないが、

ユーラシア大陸の国々の国境線は、

動くのが当たり前なのだ。

むしろ、

次のイエリング著「権利のための闘争」にある言葉通り、

我が国は大陸国家ロシアが決めた国境を

動かさねばならないのだ。


「隣国によって一平方マイルの領土を奪われながら、

膺懲の挙に出ない国は、

その他の領土も奪われてゆき、

ついに領土を全く失って

国家として存立することをやめてしまうであろう。

そんな国民は、このような運命にしか値しないのだ。」


最後に、我が国では、

司馬遼太郎ら高名な作家によって無視されている

無名の将兵の文字通りの救国の勇戦奮闘を、

記しておきたい。

遙か満蒙の草原で斃れた彼らがいなければ、

現在、

北海道はロシア領となっていたであろう。

彼ら、熊本の第二十三師団二万人の将兵は、

ソ満国境地帯のノモンハンの草原で、

ゲオロギー・ジューコフ将軍に率いられた

二十三万のソビエト軍機械化部隊と戦い、

ソ連軍に致命的な打撃を与え壊滅させた(ノモンハン事件、一九三九年五月十一日~九月十六日)。

小田洋太郎・田畑元著「ノモンハン事件の真相と戦果」(有朋書院)には、

ノモンハン事件で日本軍が

ソ連軍機械化部隊を撃破した記録が網羅されている。

それによると、日本軍は、

ソ連軍戦車八百台を撃破し(日本軍戦車損害は二十九台)、

ソ連軍戦闘機一千六百七十三機を撃墜した(日本軍機損害百七十九機)。

また、草原では四名の日本軍歩兵が銃剣と日本刀で

三百名のソ連軍兵士を潰走させたと記録されている。

即ち、遙かノモンハンで、

スターリン自慢のソ連の機械化部隊を崩壊させて斃れた

我が国の第二十三師団二万人は、

スターリンの心理に対日恐怖心を植え付けて

北海道侵攻を思いとどまらせ、

その弟子のプーチンに、

安倍首相を「シンゾー・シンゾー」と呼ばせていたのだ。


以上、「月刊日本」誌に投稿した原稿より


西村眞悟時事通信FBより

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