日本の特務機関について | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 


日本の特務機関について


十月七日の産経新聞「正論」欄で、

福井県立大学教授の島田洋一氏が

「情報戦、秘密戦に臨む能力を格段に高めなければ、

日本は常に蚊帳の外に置かれ、

いつか『米中密約』の事実を突きつけられ

愕然とすることになろう。」

と書いていた。


そこで、小生は、

島田洋一氏のこの「米中密約」の可能性の指摘から

現実にあった明治二十九年(1896年)の

我が国にとって痛恨の「露清密約」について記した。

これは、

露清両国の対日攻守同盟

並びに

清国が満州を露西亜に事実上売却し、

清国の李鴻章が巨額のカネ(賄賂)を

露西亜から受け取る、

という密約である。


日本は、この密約を知らず、

十年後に膨大な国費と国民(兵士)の多量の血を費やして

満州から露西亜を追い出し、

十年前にそれを露西亜に売却した清国に返還してやった。

この十九世紀の後半に成された露清密約こそが、

日露戦争(1904年~5年)を勃発させ

以後の二十世紀の大陸での戦争を生みだしたと言える。

この時期、

日本陸軍にも江戸時代生まれの

福島安正(1852年~1919年)

明石元二郎(1864年~1919年)

という世界レベルを遙かに超える

優れた情報将校の傑物がいたが、

「露清密約」は察知できなかった。


そして、それから百年後の我が国は、

島田洋一氏が指摘するように、

情報が死活的に重要な国際情勢の中に存在している。

しかし、

現在の日本には

明治期のような情報将校はいない。

では、如何にして

情報収集機関を作り、「情報将校」を育成するのか?

実は、これが現在日本の切実な重要課題である。


そこで、

俄に外国のスパイを倣い、

その組織論や教育論を語るのではなく、

まず、

小生が接した情報将校・特務機関に関して述べておきたい。

その方は、門脇朝秀さんという。

大正三年(1914年)に生まれ平成二十九年(2017年)に

享年百三歳で亡くなられた

関東軍奉天特務機関情報将校であった。


テレビで放映される「スパイ大作戦」などでは、

テープでスパイに「命令」が伝達され、

その最後に

「なお、当局は一切の責任を負わない」

と言ってテープが焼き切れ煙が出る。

しかし、

我が国の特務機関は「命令」があってするのではない。

命令が無いとき、

命令伝達不可能なときに

国籍を含む自分を特定するものは総て消去して、

自分の判断で成すべきことを行う。

例えば、特務機関は、

あの鉄橋を破壊せよ、あの人物を殺せ、とかの命令があったから

それをするのではなく、

自分の判断によって、それをする。

それも、現地の仲間のネットワークを使ってする。


例えば、門脇さんは、終戦時に大連にいた。

従って、港に行って船に乗ればすぐに本土に帰還できた。

しかし、彼は、

兵隊よりもはやく上級将校が続々と奉天から南下して脱出してきている時に、逆に北の奉天に向かった。

何故なら、奉天にソ連軍によって

二十五万人の邦人が抑留されていることを知ったからだ。

このままでは、夏の八月が過ぎて寒くなれば、

彼ら二十五万人の邦人は確実に野垂れ死にすることになる。

そして、門脇さんが、奉天で「何か」をして、

二十五万の邦人は、ソ連軍の拘束を解かれて

奉天を出て大連に辿り着き船で日本に帰還できた。

奉天で何をしたのか、

門脇さんは、一切語らずに亡くなった。

ただ、我らの推測では、

門脇さんは、奉天でアメリカ軍の司令官に面談して、

ソ連軍の装備と部隊の位置、

八路軍の展開位置を知らせるのと交換に、

アメリカ軍からソ連軍に

奉天の日本民間人の解放圧力をかけてもらったのではないか、

というところだった。


最晩年の門脇翁は、

戦時中のネットワークに連なる人々のいる

台湾に強い愛着を持っておられた。

そこで、年に一度か二度、台湾を訪ねられた。

そのルートは、

台北から東海岸を廻り潮州から高雄に至るものだ。

そして、百歳の時の台湾行き(平成二十六年)が最後になった。

私は、最後を除いて門脇翁の総ての台湾行きに同行した。

驚くべきは、

台湾における翁の人脈の強さと広さだった。

同時に驚くべきは、

翁の記憶力の旺盛さだった。

台北よりも、東海岸の各所各所で

翁に会うために山から下りてくる高砂族の多さに驚いた。

酋長レベルは、皆、九十歳代の高砂義勇兵世代だった。

そして、彼らは、翁に会うと、

皆、上官に対する態度をとる日本兵になっていた。

ある亡くなった酋長の娘さんが、

門脇翁と我らを山の自宅に招待してくれた。

豪壮な家で、玄関を入ると壁に大きな写真が掛けてあった。

見ると、五十個ほどの人間の首が並べられている後ろに

精悍な人々が三段に分かれて整列している。

娘さんが最前列中央にいるのが父ですと教えてくれた。

台湾より遙か北の奉天の特務機関将校が、

何故、かくも親密な台湾の東部山岳地帯の

高砂族のネットワークを持っているのか

不思議であった。

台湾有事の場合、

門脇翁の台湾山岳地帯にある高砂族ネットワークは、

一瞬にして高砂族を日本人に戻し、

中共軍を山岳地帯から除去するであろうと思った。


一人の特務機関のもつネットワークは斯くの如くだ。

従って、現在の問題として、われわれは、

かつてあった我が国の特務機関の

「あり方」と「果たした仕事」を、

もっと研究し解明せねばならないと思う。


門脇翁との最後の台湾行きの最終日の夜、

南部の潮州の定宿の前で

門脇翁と二人星を見上げていた。

その時、翁が言った。


「僕が死んだら、この潮州に埋めて欲しいなあ」


よほど台湾の高砂族が好きなのだと思った。


関東軍奉天特務機関情報将校、門脇朝秀翁は、

台湾を思いながら、

今、千葉県の墓地で奥様と共に眠られている。


Home is the sailor

Home from sea

and the Hunter

HOme from the the hill.

海人は、海から、家に帰れり

そして、

猟師は、山から、家に帰れり


西村眞悟FBより

日本日本日本


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