皇室ウィークリー(425) | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 


東日本大震災の発生から5年を迎えた11日、皇室の方々も2万人を超える犠牲者の御霊(みたま)を慰められた。

 
 天皇、皇后両陛下は、東京都千代田区の国立劇場で開かれた政府主催の追悼式にご臨席。天皇陛下はモーニング姿、皇后さまはグレーの和服姿で、地震発生時刻の午後2時46分、遺族や政府関係者ら約1090人の参列者とともに黙祷(もくとう)をささげられた。

 
 続いて、両陛下は犠牲者をまつる標柱の前に進み出て、深々とご拝礼。陛下は「困難の中にいる人々一人ひとりが取り残されることなく、一日も早く普通の生活を取り戻すことができるよう、これからも国民が心を一つにして寄り添っていくことが大切」とお言葉を述べられた。

 
小町恭士東宮大夫によると、皇太子ご夫妻は東宮御所で、政府主催の追悼式に合わせて黙祷されたという。

 
 インフルエンザで前の週を療養にあてた天皇陛下は7日から本格的に公務に復帰された。同日には早速、来日していたノルウェーのトンメセン国会議長を皇居・御所に招き、懇談された。

 
 宮内庁の風岡典之長官は10日の定例会見で、両陛下の感染症対策について「陛下にお疲れがたまっていたのであれば、ご無理をおかけしないように考えなくてはならない。反省点や改善点について、皇室医務主管や侍医長と意見交換したい」と述べた。

 
 両陛下は同日、来日していたフィンランドのニーニスト大統領夫妻と皇居・御所で約20分間にわたって会見し、気候変動の影響などを話題にされたという。

 
 皇后さまは5日、日本橋三越本店(東京都中央区)をご訪問。特別支援学校「旭出学園」(練馬区)や関連の福祉施設に通う、知的障害のある人たちが作った工芸品を展示、販売する「旭出学園工芸展」をご覧になった。

 
 ヒマワリの絵に目を留め、「(震災からの)復興の象徴のようですね」と話して買い求められる場面も。皇太子ご夫妻の長女、敬宮(としのみや)愛子さまと秋篠宮ご夫妻の長男、悠仁さまのために、イルカの絵が描かれたおそろいのTシャツも購入されたという。

 
 皇后さまは2年に一度の同展をほぼ毎回訪れており、帰り際には「大変良いお買い物ができました」と笑顔を見せ、見送りの生徒らに「これからも続けてくださいね」などと声をかけられていた。

 
 皇太子ご一家は8日、東京都港区のTOHOシネマズ六本木ヒルズで、映画「エヴェレスト 神々の山嶺(いただき)」を鑑賞された。昨年4月に約9千人の犠牲者を出したネパール大地震のチャリティー試写会で、ご一家そろって映画館で作品を鑑賞されるのは平成21年7月以来2度目。

 
 会場では、主演の岡田准一さんや平山秀幸監督らと並んで鑑賞された。愛子さまは、原作者の夢枕獏さんから「ぜひヒマラヤにもいらしてください」と声をかけられ、笑顔を見せられていた。

 
 先の大戦で約10万人が命を落とした東京大空襲から71年となった10日、東京都墨田区の都慰霊堂で春季慰霊大法要が行われ、皇族方を代表して秋篠宮ご夫妻の長女、眞子さまが初めて参列された。

 
 三笠宮家の彬子さまが6日、札幌市清田区の白旗山競技場で行われた宮様スキー大会国際競技会のイベント中に爆発音騒ぎに巻き込まれ、警察官に護衛されながら退避した。おけがはなかった。宮内庁によると、彬子さまは警察当局に対し、お礼を述べられていたという。

 
 寛仁親王妃信子さまも同日に同競技会のイベントで札幌市内の別の会場を訪れていたが、ご無事だったという。


産経ニュース