【皇室ウイークリー】(381) | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 

みどりの式典に臨席される天皇、皇后両陛下=4月27日、東京都千代田区の憲政記念館(宮川浩和撮影)


皇后陛下、ご養蚕作業お始めに。
愛子内親王殿下、ソフトボールでヒット。


 天皇、皇后両陛下は4月27日、東京都千代田区の憲政記念館で開かれた内閣府主催の「みどりの式典」に臨席された。自然保護や植物など「みどり」に関する功績があった研究者2人に「みどりの学術賞」が、緑化推進に尽力した13の個人・団体に「緑化推進運動功労者内閣総理大臣表彰」が授与され、両陛下は温かい拍手を送られた。式典後のレセプションでは、受賞者らと和やかに懇談された。

 宮内庁の山本信一郎次長は同日の定例会見で、パラオ共和国訪問前から風邪の症状があった皇后さまのご体調は回復傾向にあるものの、せきが残られていると述べた。

 皇后さまは30日に御養蚕始の儀に臨み、明治以降に皇后が代々受け継いできた伝統の養蚕作業を始められた。翌1日には皇居内の野蚕室で、日本原産の「天蚕」の卵をクヌギの枝に付ける「山つけ」を行い、約25個の卵が付いた短冊状の和紙をクヌギの枝に巻き付けてホチキスで留められた。芽吹いて間もないクヌギを見て、「柔らかくて(蚕が)食べやすいでしょうね」などと話された。

 

天蚕の卵を枝に付ける「山つけ」の作業をされる皇后陛下=1日、皇居・吹上西通り野蚕室(宮内庁提供)
 
 天皇陛下の側近トップを務めた川島裕侍従長が1日付で退任し、陛下は同日、皇居・宮殿で前宮内庁式部官長の河相(かわい)周夫(ちかお)・新侍従長の認証官任命式をされた。侍従長交代は8年ぶりのことだ。

 

認証官任命式で、河相周夫侍従長に官記を授与される天皇陛下=1日、皇居・宮殿「松の間」

 皇太子ご夫妻は4月27日、東宮御所で復興庁の岡本全勝事務次官から進講を受け、東日本大震災の発生から4年を迎えた中での被災者支援▽復興まちづくり▽産業再生▽原発事故後の風評被害対策-などについて聞かれた。

 ご夫妻はネパールの大地震についても、日本人を含む多数の犠牲者が出たことに大変心を痛めているとのお気持ちを示されたという。

 皇太子さまは昭和62年に同国を訪問し、女性や子供が時間をかけて水くみをしている姿を見かけられた。水不足が教育を受ける機会まで阻害していると思い至り、ライフワークである「水問題」研究に本格的に取り組まれるようになったという。

 皇太子ご夫妻の長女で学習院女子中等科2年の敬(としの)宮(みや)愛子さまは28日、同校の球技会でソフトボールに参加された。2、3年生によるクラス対抗トーナメント戦に、チームリーダーとして3番ショートでご出場。チームは4対5でサヨナラ負けしたが、愛子さまは第1打席でヒットを打ったほか、守備で併殺を取るなど活躍された。

 愛子さまは約2週間前から東宮職の職員だけでなく、皇太子さま、中学高校時代にソフトボールをされていた皇太子妃雅子さまとも、練習を重ねられていたという。

 日本美術協会総裁の常陸宮さまは28日、東京都台東区の上野の森美術館で、同館大賞展の授賞式とレセプションに臨まれた。絵画大賞は二科会会友の高木陽さんが受賞。常陸宮さまはレセプションで受賞者らとテーブルを囲み、和やかに歓談された。


上野の森美術館大賞展で入賞作品をご覧になる常陸宮殿下=4月28日、東京都台東区の上野の森美術館(大西史朗撮影)

 高円宮妃久子さまは25日、秋田市の市立千秋美術館で、企画展「掌(しょう)中(ちゅう)の珠(たま) 高円宮家コレクションの根(ね)付(つけ)」のオープニングセレモニーなどに臨まれた。久子さまは「手のひらの小宇宙 根付の世界」と題して講演し、セレモニーでテープカットされた。その後、穂積志(もとむ)市長らに自ら展示品を説明された。26日には、秋田県立美術館と秋田公立美術大を視察された。

 
秋田市立千秋美術館の企画展「掌中の珠 高円宮家コレクションの根付」をご覧になる高円宮妃久子殿下=4月25日、秋田市(渡辺浩撮影)

 首相官邸の屋上で小型無人飛行機「ドローン」が見つかった事件を受け、宮内庁は皇宮警察と24日までに皇居・御所や東宮御所、宮邸、宮内庁関係施設の屋上や屋根の調査を実施。異常は見つからなかったという。

産経ニュース