両陛下、ノーベル賞受賞者や新進気鋭の研究者とご懇談。
佳子内親王殿下、白いコート姿で伊勢神宮をご参拝。
天皇、皇后両陛下は1日、東京都千代田区の東京国際フォーラムで、ノーベル賞受賞者らによる公開シンポジウム後に開かれたレセプションに臨み、京都大の山中伸弥教授=2012年の生理学・医学賞=ら国内外の受賞者や若手の科学者と懇談された。皇后さまは、昨年9月にiPS細胞(人工多能性幹細胞)から作った網膜細胞の移植手術が成功したことを踏まえ、山中氏を「目の方もうまくいきましたね」とねぎらわれた。
4日は日本学士院会館(台東区)で、若手の研究者を表彰する「日本学術振興会育志賞」授賞式に臨席された。同賞は天皇陛下のご下賜金を元に創設され、今回で5回目。授賞式では、20~30代の受賞者18人を代表して九州大大学院の佐藤峰(ほ)南(なみ)さんに賞状とメダルが贈られ、両陛下は拍手を送られた。続く記念茶会では、両陛下が受賞者に囲まれる形でご懇談。一人一人に研究内容などを尋ねられた。
両陛下は5日、戦没者慰霊のため4月にパラオ共和国を訪問するのを前に、皇居・御所で、防衛省防衛研究所の庄司潤一郎・戦史研究センター長から説明を受けられた。
両陛下はこれに続き、自治医科大の永井良三学長を御所に招き、地域医療の現状について説明を受けられた。天皇陛下の主治医を長年務め、平成24年の心臓手術にも関わった一人で、両陛下は昼食もともにされたという。
両陛下は6日、皇居・東御苑の三の丸尚蔵館で、企画展「明治天皇 邦を知り国を治める-近代の国見と天皇のまなざし」を鑑賞された。同展は、明治天皇が全国巡幸で撮影させた写真や、各地からの災害などの報告資料を紹介している。
両陛下は会場の明治天皇の写真に一礼した後、展示物をご覧に。明治29年に2万人超が犠牲になった明治三陸大津波の写真もあり、天皇陛下は東日本大震災を引き合いに出し「同じぐらいの人数が亡くなったのね」と話された。
皇太子ご夫妻も4日に同展を鑑賞し、古い資料が多く残されていることに感心されていたという。
企画展「明治天皇 邦を知り国を治める-近代の国見と天皇のまなざし」を鑑賞される天皇、皇后両陛下=6日、皇居・三の丸尚蔵館
皇太子ご夫妻は2日、お住まいの東宮御所で、ご夫妻ともに留学した英オックスフォード大のハミルトン総長と懇談し、最近の大学の様子などをお聞きになった。
5日、皇太子さまは千葉県君津市の新日鉄住金君津製鉄所で、溶鉱炉工場や鋼材を加工する工程などを視察された。板状の鋼材を約1200度で熱して薄く加工する熱延工場の説明を受け、「大変迫力のあるプロセスですね」と述べられたという。
皇太子さまは産業現場の視察を続けており、同製鉄所の視察は昨年6月の予定だったが、桂宮さまが薨(こう)去(きょ)されたため延期されていた。
新日鉄住金君津製鉄所の第4高炉を視察した後、説明を受けられる皇太子殿下=5日、千葉県君津市
秋篠宮さまと次女の佳子さまは2月28日~3月1日、岡山県倉敷市を訪れ、大原美術館で開かれたベルギーのフラワーアーティスト、ダニエル・オスト氏による特別展を鑑賞されるなどした。佳子さまは、学習院女子中等科時代の修学旅行で同市の美観地区を見学したことを懐かしそうに振り返られていたという。
秋篠宮ご夫妻は5日、東京都港区のラオス大使館で、日ラオス外交関係樹立60周年記念の夕食会に臨み、トンシン首相らと杯を挙げられた。天皇陛下は6日、トンシン首相と皇居・宮殿で会われた。
佳子さまは6日、伊勢神宮(三重県伊勢市)を参拝し、昨年12月に成年皇族となったことを報告された。7歳と18歳のときにご家族とともに訪れていたが、今回は初めてお一人でご参拝。白いコート姿で玉砂利を踏みしめ、おごそかに玉串をささげられた。
伊勢神宮の内宮を参拝される秋篠宮同妃両殿下の次女、佳子内親王殿下=3月6日、三重県伊勢市(代表撮影)産経ニュース