両陛下、初来日の英ウィリアム王子をご歓待。
皇居外周走られた皇太子殿下、伴走者は「ランニングポリス」?
天皇、皇后両陛下は27日、初来日となった英国のウィリアム王子を皇居・御所に招き、約1時間半にわたって昼食や懇談を楽しまれた。王子の祖母であるエリザベス女王の即位60周年記念行事出席のため平成24年5月に訪英されたとき以来の再会で、両陛下は玄関で王子をにこやかに出迎えて握手を交わされた。
続いて、皇太子ご夫妻が王子を東宮御所に招かれた。玄関では皇太子さまが出迎え、初対面の王子に英語で「お会いできてとてもうれしいです」とあいさつされた。約40分間、通訳なしで懇談し、ご夫妻で見送られたという。
両陛下は26日、ポーランドのコモロフスキ大統領夫妻と御所で会見された。同国側が東日本大震災の被災地に復興支援を行い、大統領夫人が24年に宮城、岩手両県の被災地を訪問していることから、天皇陛下は大統領に「東北を励ますために来ていただいたことに感謝しています」と伝えられたという。宮内庁によると、大統領は祖父が日本関係の蔵書を多数持っていたことなどを紹介し「ポーランド国民は日本に非常に親近感と憧れを持っている」と語った。
皇太子さまは23日、55歳の誕生日を迎え、御所を訪れて両陛下にあいさつされた。東宮御所では皇太子妃雅子さまととともに、秋篠宮ご夫妻と次女の佳子さまをはじめ皇族方のご祝賀を受けられた。夜は両陛下を東宮御所にお迎えし、夕食をともにされた。
陛下はこの直前、西川公也氏の農林水産相辞任で急(きゅう)遽(きょ)、御所で林芳正農水相の認証官任命式に臨まれた。式は安倍晋三首相の内奏を含め午後6時15分ごろから約25分にわたり、両陛下の東宮御所ご訪問は予定より遅くなられたという。
認証官任命式は通常、宮殿で行われるが、宮内庁の風岡典之長官は26日の定例記者会見で、内閣からの打診が「午後5時20分すぎで本当に急だった」とした上で、「陛下は公務を優先するという姿勢でいらっしゃるので、急だけれども対応しようということで実施した」と説明した。
皇太子さまは25日、皇居外周でのジョギングを8年ぶりに楽しまれた。小町恭士東宮大夫によると、昨年も計画されたが、日程が合わずに実現していなかったという。
皇太子さまは1周約5キロを27分20秒のタイムで走った後、「天気もよく、寒くもなく暑くもなく、とても気持ちよく走ることができました」と笑顔で汗をぬぐわれた。皇宮護衛官らも伴走しており、皇太子さまは、22日の東京マラソンで導入されたランニングポリスを引き合いに出し、「みなさんにいろいろとお世話になって」と話された。
秋篠宮ご夫妻は24日、東京都台東区の日本学士院で開かれた「第11回日本学術振興会賞並びに日本学士院学術奨励賞」の授賞式と記念茶会に臨まれた。ご夫妻は第1回からほぼ毎年臨席されている。
結核予防会総裁の秋篠宮妃紀子さまは結核予防全国大会臨席などのため26、27日、福岡県を訪問された。26日は幼稚園と保育所を一体化した須恵町立のこども園「れいんぼー幼児園」をご視察。福岡市のホテルに移り、同大会の歓迎レセプションなどに出られた。27日には同じホテルで同大会の式典に臨まれた。
常陸宮妃華子さまは26日午前、東京都中央区の日本橋高島屋で「創流120周年いけばな小(お)原(はら)流展」を鑑賞された。午後には高円宮妃久子さまも会場を訪問された。
久子さまは27日、大阪府吹田市の関西大学で、バイオテクノロジーを生かしたベンチャー企業を表彰する「日本バイオベンチャー大賞」(主催・フジサンケイビジネスアイ)の贈賞式に臨席された。