【皇室ウイークリー】(343)  | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 


全国高校総合体育大会の女子サッカー、日ノ本学園-藤枝順心戦をご覧になる東宮ご一家=3日午前、東京都世田谷区の駒沢オリンピック公園陸上競技場


両陛下、広島原爆の日に鎮魂のご黙祷。
雅子妃殿下、高校総体競技ご観戦「熱中症が心配ですね」



 8月に入り、6日は広島が69回目の原爆の日を迎えた。この日、天皇、皇后両陛下は皇居・御所で黙祷(もくとう)をささげられた。皇太子ご夫妻と敬宮(としのみや)愛子さまも、東宮御所で黙祷し、鎮魂の祈りをささげられた。9日の長崎の原爆の日も、黙祷をされる。

 両陛下はこの週、皇居外へのお出ましはなかったものの、御所や宮殿で外交関係者らとのご日程を連日、忙しくこなされた。

 4日は、離任するノルウェーの大使夫妻を御所で引見された。日本の大使についても御所で、7日は新たに赴任する大使夫妻らと会い、8日には帰国した前任大使らをお茶に招いて、外国事情を聴くとともにねぎらわれた。

 皇太子ご一家は3日、東京都内で開かれた全国高校総体のサッカー女子とバレーボール男子の試合を観戦された。皇太子妃雅子さまが高校総体の競技を観戦されたのは平成14年の茨城大会以来12年ぶり、愛子さまは初めてのご観戦だった。

 午前は駒沢オリンピック公園(世田谷区)で開かれたサッカー女子の2回戦、日ノ本学園(兵庫)-藤枝順心(静岡)の試合へ。雅子さまは、説明に当たった全国高等学校体育連盟サッカー競技専門部の横田智雄部長(56)に「厳しい練習をされているんですか」「これだけ暑いので熱中症が心配ですね」などと尋ねられたという。

 雅子さまが気遣われたように、強い日差しが、観客スタンドにも降り注いでいた。同専門部の床爪克至(かつし)副部長(49)によると、皇太子さまが愛子さまに、暑いので帽子をかぶるように勧められたといい、お二方で今大会のマークが入った帽子をかぶり、雅子さまはサングラスをかけて、ボールの行方を追われていた。

 午後は東京体育館(渋谷区)でバレーボール男子の試合をご観戦。会場を出る際、愛子さまは見送りの関係者に「ありがとうございました」とお礼を述べられたという。

 小町恭士東宮大夫によると、皇太子さまは愛子さまもそろってのご観戦に、ご自身が学習院初等科2年生だった昭和42年6月、皇太子・同妃時代の両陛下と都内でサッカーの日本対ブラジル戦をご覧になったことを、懐かしく思い出されていたという。

 8日には皇太子さまが、裏方として今大会を支えた南関東各地の高校生らが集まった東京都立園芸高校(世田谷区)を訪ね、労をねぎらわれた。集まったのは、会場準備や、花を植えるなどした会場装飾、アナウンス、式典でのダンス、音楽隊などさまざまな担当の生徒ら約40人で、皇太子さまは「熱い中、大変だったでしょう」などと温かく声をかけられていた。

 皇太子ご夫妻は6日、東宮御所で、日本へ新たに赴任したイスラエル、スペイン、コンゴ民主共和国の各国大使を接見された。ご接見は当初、皇太子さまお一方の予定だったが、雅子さまもお出ましになった。

 三笠宮家の彬子さまは2~4日、全国中学生選抜将棋選手権大会臨席のため、山形県を訪問された。彬子さまは同大会の名誉総裁を、平成24年に薨去(こうきょ)された父、寛仁(ともひと)親王殿下から受け継がれている。

 高円宮妃久子さまは3、4日、千葉県を訪れ、高校総体のアーチェリー競技をご覧になった。高円宮賜牌全国高校アーチェリー選手権大会を兼ねており、全日本アーチェリー連盟名誉総裁の久子さまは例年、観戦されている。久子さまは8日には、神宮球場(東京都新宿区)で高円宮賜牌全日本学童軟式野球大会の開会式に臨まれた。