自衛隊員、炊き出しや慰問演奏 小学校で南海トラフ想定訓練 和歌山
産経ウェスト訓練では野外炊具を使って300人分のおにぎりとみそ汁が振る舞われた=和歌山市
南海トラフ巨大地震を想定した全国の自衛隊による統合防災訓練の一環として7日、和歌山市の市立湊小学校で陸上自衛隊の隊員約70人による炊き出しや慰問演奏などが行われた。
「南海レスキュー」と名付けられた訓練は、今年で2回目。2日午前9時25分に南海トラフ巨大地震が発生し、家屋の倒壊や津波による負傷者・行方不明者が発生、ライフラインが寸断され、交通状況も悪化していると想定。2日から人命救助や救護所の開設などの訓練が全国各地で行われてきた。
6日目となるこの日は、兵庫県伊丹市の陸上自衛隊第3師団の隊員が市立湊小学校を訪問。迷彩服姿の音楽隊が、東日本大震災の被災地で評判の良かった行進曲や、「アンパンマンのマーチ」などを披露。グラウンドでは、入浴セットによる足湯が準備され、300人分のおにぎりやみそ汁が振る舞われた。
訓練に参加していた生田雄也・一等陸尉は「実効性のある訓練を小学校でできたので、災害時に生かしたい。地域の方にも活動を理解して頂ければ」と話し、同小3年の和田夕摩君(9)は「足湯がとても暖かくて気持ちよかった。自衛隊の人はかっこ良くて、災害の時に来てくれたらうれしいと思う」と笑顔だった。