ご婚約が内定し、お相手の千家国麿さんとともに臨んだ記者会見で笑顔をお見せになる高円宮妃久子殿下の次女、典子女王殿下=5月27日、宮内庁
高円宮妃久子さまの次女で25歳になられる典子さまと、代々出雲大社の宮司を務めている千家(せんげ)家の長男、国麿(くにまろ)さん(40)とのご婚約内定が5月27日に発表され、全国にお祝いムードが広がった。
典子さまは久子さまとともに同日午前10時ごろ、天皇、皇后両陛下のお住まいの皇居・御所をご訪問。応接室で両陛下にご婚約内定を報告された。宮内庁によると、両陛下はとても喜ばれたという。その後、高円宮邸もある東京・元赤坂の赤坂御用地内で、皇太子ご一家のお住まいの東宮御所や各宮邸にも報告された。宮内庁東宮職によると、東宮御所では加地正人・東宮侍従長を通じ、皇太子ご夫妻からのご祝意が伝えられた。
ちなみに、平成16年に両陛下の長女、黒田清子さん(45)の婚約が内定した際は陛下がこれを認める「裁可」をされたが、今回はこの手続きはなかった。宮内庁によると、ご自身の子や孫でないためという。典子さまは陛下にとってはおじの三笠宮さまの孫で、いとこの高円宮さまの子供にあたられる。
午後3時から典子さまが千家さんとともに宮内庁庁舎内で臨まれた記者会見では、笑顔の中にも凛としたお振る舞いがきらりと光った。典子さまが記者会見に臨まれるのは実は初めてだったが、報道陣の笑いも誘いつつ、よどみのないお話ぶりだった。会見を終え退出する際には、千家さんに“お先に”というように左手をそっと差し出し、「夫」の後に続くお気遣いをさりげなく見せられた。
ちなみに、会見場となった宮内庁3階の第一会議室(約80平方メートル)は、普段は部長級会議などに使われる部屋で、黒田さん夫妻の婚約内定会見も行われたところだ。
久子さまは30日、ご婚約内定発表後初めての公務で、東京・東池袋のサンシャインシティで「蘭友会らん展」を鑑賞された。20年以上臨まれている公務だが、典子さまが持ち物などに付ける「お印」は「蘭」で、縁を感じさせた。
らん展関係者や小学生から「おめでとうございます」と声をかけられると、笑顔で「ありがとうございます」と応じられた。報道陣からの問いかけには、母親としての心境も述べた上で、お二人の会見を「ちょっとドキドキしました」と振り返られた。
陛下の傘寿(さんじゅ)を記念して皇居・宮殿を初めて一般公開する「特別参観」が24、25の両日、計6回行われ、約290人がみやびな世界を堪能した。宮内庁は、建物の歴史とともに、両陛下や皇族方がここで取り組まれる公務の重みを分かりやすく伝えようと工夫。宮殿を紹介する映像とパンフレットを作製し、部屋ごとに行われる宮中行事を紹介する写真パネルも設置した。宮殿管理のベテラン職員4人は、案内のリハーサルまで行い、本番に備えたという。
両陛下は27日、御所で、国際協力機構の「シニア海外ボランティア」と「日系社会シニアボランティア」の代表計6人に接見された。南アジアや南米で約2年間活動した人々が取り組んだ、教師や介護職などの経験を生かした各国への貢献をねぎらわれた。
お茶の水女子大付属小(東京都文京区)2年の秋篠宮ご夫妻の長男、悠仁(ひさひと)さまは24日、学校の運動会で綱引きなどの競技に出場された。宮内庁によると、お昼休みには、屋外に敷いたシートの上で、観戦されたご夫妻とともにお弁当を楽しまれたという。
秋篠宮ご夫妻の長女、眞子さまは26日、東京都千代田区の千鳥ケ淵戦没者墓苑で、先の大戦中に海外などで亡くなった身元不明の戦没者を慰霊する拝礼式に初めて出席、納骨堂へ拝礼された。