【皇室ウイークリー】(331) | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 

陛下の傘寿を祝う昼食会


天皇陛下の傘寿のお祝いしての昼食会「ご内宴」のため、東宮御所へ入られる天皇、皇后両陛下=11日、東京都港区の東宮御所正門前(早坂洋祐撮影)

天皇陛下が80歳の傘寿(さんじゅ)を迎えられたことをお祝いする昼食会が11日、皇太子ご夫妻のお住まいの東宮御所(東京都港区)で開かれた。皇族方や元皇族、親族の総勢40人が集まり、天皇、皇后両陛下と和やかに食事を楽しまれた。

 会は皇太子ご夫妻と秋篠宮ご夫妻が、両陛下の長女の黒田清子さん(45)夫妻とともに催されたもので、陛下の叔父にあたる98歳の三笠宮さま、皇太子ご夫妻の長女の敬宮(としのみや)愛子さま、秋篠宮ご夫妻の長女の眞子さまと次女の佳子さま、長男の悠仁さまも出席された。

 食事前には歌舞伎の人間国宝、坂東玉三郎さん(64)らが、東宮御所の一室にしつらえられた特別舞台で日本舞踊の地唄舞(じうたまい)「雪」を披露。傘を使って舞う演目で、傘寿にちなみ、皇太子ご夫妻をはじめ主催のご夫妻方が話し合って決められたという。

 約3時間に及んだ会を終えて東宮御所正門を車で出る際、皇后さまは色とりどりの花束を抱えられていた。両陛下はお子さま方による心づくしの宴を楽しまれたという。

 陛下のお誕生日からは4カ月以上経つが、両陛下は年末年始から春はお忙しいため、この時期に開催された。喜寿のお祝いの昼食会も平成24年4月28日に開かれている。

 皇后さまは15日、日本赤十字社名誉総裁として、明治神宮会館(東京都渋谷区)で開かれた全国赤十字大会に臨席し、赤十字活動への貢献者に贈られる「有功章」受章者代表13人にメダルと章記を授与された。名誉副総裁の秋篠宮妃紀子さまと高円宮妃久子さまも臨席された。

 活動報告では、昨年11月にフィリピンで6千人超が死亡した台風の直後に現地入りした日赤和歌山医療センターの医師、大津聡子さん(43)らの話に耳を傾けられた。大津さんは、当初ほとんど注目されず「忘れられた被災地」となっていたセブ島北部で巡回診療や子供らの心のケアに尽力したことを報告。大津さんによると、お見送り時に皇后さまは「忘れられた被災地」などの言葉に触れ、一連の活動を「大変大切なことですね」とねぎらわれた。

平成26年全国赤十字大会の会場に到着された皇后さま=15日午前、東京都渋谷区の明治神宮会館(鴨川一也撮影)

 両陛下は13日、皇居・宮殿でイスラエルのネタニヤフ首相夫妻と懇談された。宮内庁によると、首相は「日本とイスラエルは共通点がある。苦難をともに乗り越えてきた国です」と述べ、ホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)と広島、長崎原爆投下を挙げた。陛下は「ホロコーストは大変に痛ましいことだったと思います」と応じられたという。

陛下は12~16日、宮殿で春の勲章と褒章の受章者、その配偶者から連日、拝謁とお礼を受けられた。この間の拝謁者は計約1万人に上った。

 2月から「日本・スイス国交樹立150周年」の日本側名誉総裁を務める皇太子さまは15日、東宮御所で、森田安一・日本女子大名誉教授(73)=スイス史=の進講を受けられた。日本との交流史などを聞かれたという。

 学習院女子中等科1年生の愛子さまは15日、遠足で茨城県自然博物館(同県坂東市)を訪ねられた。宮内庁東宮職によると、愛子さまは、宇宙の進化や地球の生い立ちなどの展示を見学し、ご友人と楽しく過ごされていたという。

 眞子さまは15日、お住まいの宮邸で、「国際陶磁器フェスティバル美濃’14」(9~10月)の開催地となる岐阜県多治見市の市長や実行委員会関係者からあいさつと説明を受けられた。3年に1度開催の同フェスの名誉総裁は代々、高松宮や高松宮妃、桂宮さまが務められており、今年で10回目。眞子さまは今回、名誉総裁に就任することが決まっており、歴史あるご公務を引き継がれることになる。