ソチ五輪メダリストも両陛下のお心遣いに感激!
眞子内親王殿下も“デビュー” 春の園遊会
春の園遊会に臨まれる天皇、皇后両陛下、皇太子殿下、秋篠宮ご一家をはじめ皇族方=17日午後、東京・元赤坂の赤坂御苑(宮川浩和撮影)
晴れて暖かな陽気となった17日、天皇、皇后両陛下が主催される恒例の「春の園遊会」が、東京・元赤坂の赤坂御苑で開かれた。注目を集めた招待者はソチ五輪メダリストらだが、両陛下は競技の成果だけでなく、それぞれが置かれた環境や取り組んでいる社会活動も深くご存じで、心のこもった声をかけられた。
スノーボード女子で銀メダルを獲得した竹内智香選手(30)に、皇后さまは「スノーボードがあんなにおもしろい競技だということ、よくね、今度分かって」と声をかけられた。このお言葉が竹内選手に深く響いたようで、「そういう風に思っていただけることが、本当にメダルよりもうれしくて」と、あでやかな和服姿で笑顔を見せた。
仙台市出身で東日本大震災では自宅が被害を受けるなど、苦労を乗り越え金メダルの栄冠を手にしたフィギュアスケートの羽生結弦(はにゅう・ゆづる)選手(19)に、陛下は「震災に遭われてから苦労多かったんじゃないですか」、皇后さまは「一時は仮設のほうにいらして?」と声を掛けられた。羽生選手は報道陣の取材に「(五輪より)こちらのほうがとても緊張した。でも、本当に光栄。また招待していただけるような演技をしていきたい」と、両陛下のお言葉に気持ちを新たにしていた。
スキージャンプの葛西紀明選手(41)にも、温かいお心を見せられた。皇后さまは「被災地のほうにもずいぶん行ってくださって。ありがとう。ヒマワリが咲いたでしょうね」とほほ笑まれた。東京電力福島第1原発事故で避難した福島県飯舘村の小学生と交流がある葛西選手が、ヒマワリの種を届けたりジャンプ大会に招待したりするなど、子供たちを励まし続けているのをご存じだったのだ。
震災で壊滅的被害を受けた宮城県南三陸町の佐藤仁(じん)町長(62)も招かれた。佐藤町長は、両陛下が震災直後の平成23年4月27日、同町を見舞った際に見せられた深いお心遣いに「ありがとうございました」とお礼を伝えた。
佐藤町長によると、避難所の中学校体育館で出迎えた際、物資不足でスリッパを履いていない佐藤町長らの姿を見て、皇后さまがスリッパを脱がれた。4月とはいえ床は冷たく、佐藤町長らは「お履き下さい」と申し上げたが、両陛下はスリッパを履かずに体育館内を回り、一人ひとりをいたわられたという。
佐藤町長が「あのお姿、一生忘れません」と話すと、皇后さまはほほ笑まれ、陛下は「町民のためによろしくね」と話されたという。
今回、“園遊会デビュー”を迎えたのが、国際基督教大学を卒業されたばかりの秋篠宮ご夫妻の長女、眞子さま。黄色い洋服と帽子に身を包み、秋篠宮妃紀子さまに続いて招待者と和やかにご歓談。羽生選手によると、眞子さまは「緊張されていますか」と声を掛けられたという。
園遊会に初めて出席された、秋篠宮同妃両殿下の長女、眞子内親王殿下。春らしい明るいお洋服で、招待者らと歓談して笑顔を見せられていた=17日午後、赤坂御苑(宮川浩和撮影)
皇太子さまと長女の敬宮(としのみや)愛子さまは13日、東京都豊島区の学習院目白キャンパスでの「オール学習院の集い」の「大合同演奏会」に出演、3度目の共演を果たされた。
愛子さまはチェロで「ソーラン節」の演奏の際、初等科管弦楽部メンバーととともに法被姿になり、ムードを盛り上げられた。学習院によると、初等科4年生の運動会でソーラン節を踊った際に着用されたもので、愛子さまの法被は黄色地で背中に「敬」の字が描かれていた。
愛子さまとビオラで共演した皇太子さまが、舞台上から愛子さまの位置を確認しつつ、笑顔をみせられる場面も。客席からは皇太子妃雅子さまが見守り、リズムに乗って手拍子を送られていた。
「オール学習院大合同演奏会」で、法被を着て「ソーラン節」を演奏される敬宮愛子内親王殿下=13日午前、東京都豊島区の学習院創立百周年記念会館