神前に供え皇室に献上 和歌山・熊野本宮大社
産経ウェスト「音無茶」の茶摘みに励む巫女たち=和歌山県田辺市
熊野本宮大社(和歌山県田辺市本宮町)で17日、同町特産の「音無茶」を摘んで神前に供える「新茶祭」が行われた。
同大社裏の祓戸王子近くにある茶畑(約10アール)では、巫女や赤だすきの同大社敬神婦人会の女性計6人が、春の陽気のなか鮮やかな緑の茶葉を手際よく摘み取っていった。
本殿前では新茶祭が営まれ、巫女が浦安の舞を舞った。茶葉は神前に供えられたうえ、製茶して皇室に献上される。
音無茶は平安時代、熊野詣でに訪れた都人がこの地に植えたのが始まりと伝わり、同町内では現在約40戸が約7ヘクタールで栽培している。生育はほぼ例年並みで、JAみくまのによると、約18トンの収穫を見込んでいる。そのうち一番茶の約3トンが、音無茶として出荷される。