両陛下、ご結婚55周年
天皇、皇后両陛下は10日、昭和34年の結婚から55周年を迎えられた。陛下は昨年12月に80歳になられ、皇后陛下も今年10月に80歳を迎えられる。お二人でペースを落とすことなく精力的に公務に臨み、手を携えて歩まれている。
「結婚により、私が大切にしたいと思うものを共に大切に思ってくれる伴侶を得ました」。陛下は昨年12月のお誕生日に先立つ記者会見で、皇后陛下への感謝の思いを話されていた。
10日は公的な祝賀行事はなく、順天堂大の創立175周年記念式典出席などのご公務が予定されている。ただ、夜は私的に、皇太子ご一家のお住まいである東宮御所に秋篠宮同妃両殿下や黒田清子さん夫妻が集まり、両陛下を囲んだ食事会でお祝いをされる予定。
陛下は、平成24年2月に心臓バイパス手術を受けたが、昨年末にインドを訪問するなど日々公務をこなされている。前立腺がん治療に伴う骨粗鬆(こつそしょう)症は定期的なご運動の効果もあり、進行が止まった。皇后陛下は持病の頸椎(けいつい)症性神経根症で肩などにお痛みが生じることもあり、宮内庁は両陛下のご意向を尊重しながら、負担が少ないご公務の進め方を検討している。
(9日・水/宮内庁発表分)
【午前】
両陛下 「仏教-アジアをつなぐダイナミズム」展ご覧(東京都文京区・東洋文庫ミュージアム)
【午後】
両陛下 新旧宮務主管とのご昼餐(皇居・御所)
陛下 ボスニア・ヘルツェゴビナ、ドイツの新任駐日大使の信任状捧呈式(皇居・宮殿)
陛下 お手まき(皇居・生物学研究所)
両陛下、順天堂175周年式典ご臨席
天皇、皇后両陛下は10日午前、順天堂大学本郷キャンパス(東京都文京区)で、順天堂創立175周年記念式典に臨席された。
順天堂は天保9(1838)年に開かれたオランダ医学塾が起源で、日本最古の西洋医学塾とされる。明治天皇の主治医団長を務めた堂主もいたほか、陛下が平成24年に受けられた心臓冠動脈バイパス手術を同大大学院教授の天野篤氏(58)が執刀するなど、皇室とのゆかりもある。
両陛下は、同大に新たに開館した江戸時代の人体図など約120点を展示した「日本医学教育歴史館」もご覧になった。
順天堂大に開館する日本医学教育歴史館を視察される天皇、皇后両陛下=10日午前、東京都文京区(代表撮影)