【皇室ウイークリー】(317) | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 

両陛下、腕を組んで葉山の海岸をご散策。
秋篠宮同妃両殿下、ペルー、アルゼンチンで大歓迎受けられる。



葉山御用邸裏の海岸をお二人で散策される天皇、皇后両陛下=5日午後、神奈川県葉山町(大山実撮影)

天皇、皇后両陛下は3日、お住まいの皇居・御所で、スイスのブルカルテール大統領夫妻と会見された。

 日本とスイスは、幕末の1864年2月6日に修好通商条約を締結。国交が樹立してから、今年はちょうど150周年にあたる。宮内庁によると、会見では両国間で行われる記念行事が話題となり、陛下は「150周年のいろいろな行事が成功を収めて両国関係が発展することを願っています」と話されたという。

 両陛下は5日、静養のため神奈川県葉山町の葉山御用邸に入られた。例年、新年の宮中行事を終えたこの時期に静養されている。

 時折晴れ間がのぞく空の下、「小磯の鼻」と呼ばれる御用邸裏の海岸を散策した両陛下は、腕を組んで歩き、昨年10月に台風26号による土石流災害があった伊豆大島の方角などを眺められた。集まった住民らにも声をかけられ、陛下は「思ったより寒くないですね」と話された。

 1歳3カ月の長女を抱いた同町の関屋智子さん(36)は「皇后さまに娘のほおを触っていただき、『寒くないですか』と声をかけてもらいました」とほほ笑んだ。

 皇太子さまは1日付で、「日本・スイス国交樹立150周年」の日本側名誉総裁にご就任。4日には、東京都港区の駐日スイス大使公邸で開かれたオープニング式典に臨席された。

皇太子さまは、英オックスフォード大へ留学中にスイスを訪れてスキーを楽しんだことや、日本にも「アルプス」と名前が付いた山々があることを紹介された。その上で、「日本の美しい山々を見て、約30年前のオックスフォード修学時代にスイスを訪れた際に楽しく眺めた、アイガー北壁などのスイスアルプスの秀麗な姿を思い出すことがあります」と述べられた。

 スイス側名誉総裁のブルカルテール大統領は「殿下を本年スイスでもお迎えすることができれば大変うれしく存じます」とあいさつし、皇太子さまの年内ご訪問に期待を寄せた。

 

 「日本・スイス国交樹立150周年」のオープニング・レセプションでブルカルテール大統領(中央)らと乾杯される皇太子殿下=4日午後、東京都港区のスイス大使公邸

 皇太子ご夫妻の長女、敬宮(としのみや)愛子さまは4日、学習院初等科6年生の社会科見学として、国会議事堂を見学された。小町恭士東宮大夫によると、参議院本会議場の傍聴席から議場内を見たほか、陛下が国会開会式の際に使われる御休所(ごきゅうしょ)もご覧になった。愛子さまの国会議事堂ご訪問は初めてという。

 ペルー、アルゼンチンを公式訪問していた秋篠宮ご夫妻は5日、成田空港着の民間機で帰国された。1月30日夜(日本時間31日朝)にペルーからアルゼンチンへご移動。31日には首都ブエノスアイレスで、日本とアルゼンチンとの移住協定発効50周年記念式典に参加された。

 宮内庁の山本信一郎次長は3日の定例記者会見で、秋篠宮ご夫妻が「両国で暖かい歓迎を受けられ、現地でも大きく報道されている」と明かした。ペルーでは、日本からの移住1世を代表する85~103歳の4人とご懇談。一人一人の手を取りながら熱心に話に耳を傾けられたという。

秋篠宮ご夫妻は6日、公式訪問を終えての感想を文書で発表された。東日本大震災に際しての両国の支援に謝意を示し、「この両国と日本との友好親善関係が、さらに進展することを心より願うとともに、日系社会が今後も発展していくことを祈念しております」と記された。

 
1月31日、ブエノスアイレスの日本大使公邸で開かれた移住協定発効50周年の記念式典であいさつされる秋篠宮殿下(共同)

 三笠宮家の彬子(あきこ)さまは1日、発熱のため大事を取って京都府立医科大付属病院(京都市)に入院されたが、熱が下がり、6日に退院された。彬子さまは、京都市の慈照寺研修道場に勤務されている。