【皇室ウイークリー】(315) | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 

秋篠宮同妃両殿下、ソチ五輪選手団結団式にご臨席。
皇室ゆかりの団旗、小笠原歩選手の手に。




農林水産祭天皇杯受賞者から説明を受けられる天皇、皇后両陛下=24日午後、皇居・宮殿北溜(代表撮影)

天皇、皇后両陛下は24日、皇居・宮殿で農林水産祭の天皇杯受賞者とお会いになった。この時期の恒例行事で、両陛下は園芸、畜産、水産、むらづくりなど7分野の受賞者の説明をお聞きになった。

 陛下は「農林水産業の発展に寄与されたことをうれしく思います」とあいさつし、皇后さまと一緒に展示を一つずつご覧になった。陛下は畜産部門の受賞者に「口蹄疫(こうていえき)は大丈夫でしたか」と声をかけて気遣われ、緑茶製品の説明を受けた皇后さまは、飲み方などを熱心に尋ねられていた。

 両陛下は21~23日、皇居・宮内庁病院で定例の健康診断を受けられた。側近によると、「ご体調に変わりがないか確認するための検査で、特別な症状の存否を確認するものではない」という。

 皇太子さまは23日、東京都新宿区の学習院女子大で、「中世史料への誘(いざな)い~学習院大学史料館にある西園寺家文書を読む~」と題して、平安貴族の流れをくむ西園寺家に伝わる古文書について、1時間半にわたって学生ら約160人に講義された。

冒頭では、昨春、学習院初等科に通う長女の敬宮(としのみや)愛子さまの授業を参観した際、社会科で奈良時代の木簡の内容を読み解く授業をしていたことから、今回のテーマを思い付いたことをご紹介。「史料について知ることが、歴史という学問において非常に重要」と述べられた。皇太子さまの同大でのご講義は10回目。

 皇太子ご夫妻は同日、お住まいの東宮御所で、皇太子さまが留学していた英オックスフォード大マートン・カレッジのテイラー学長夫妻とお会いになった。学長夫妻は、今年が同カレッジの創立750周年にあたり、卒業生らと会うために訪日。小町恭士東宮大夫によると、最近のカレッジの様子などにお話が弾んだという。ちなみに、皇太子妃雅子さまが留学された同大ベーリオール・カレッジは、昨年が創立750周年だった。

 

ソチ五輪日本代表団の結団式で、選手らに声を掛けられる秋篠宮同妃両殿下=20日、東京都港区(小倉元司撮影)

 2月7日に開幕するソチ冬季五輪。日本選手団の結団式が20日、東京都港区のグランドプリンスホテル新高輪で行われ、秋篠宮ご夫妻が臨席された。

結団式では、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長(66)から橋本聖子団長(49)に手渡された団旗を、最後はカーリング女子で3度目の出場を決めた“ママさん選手”で旗手の小笠原歩選手(35)が受け取った。

 この団旗は大正13年、パリで開かれた第8回大会にあたって、昭和天皇の弟で「スポーツの宮様」として親しまれた秩父宮から下賜(かし)された。大きさは縦約1・3メートル、横約2メートル。「秩父宮殿下御下賜」との記載がある貴重なもので、JOCによると、万が一の事故を考慮して、団旗を使用するのは結団式のみ。海外には持ち出さず、開会式などでは現地組織委員会が用意した国旗を使うという。

 秋篠宮さまは「ソチの自然と文化に触れつつ、世界各地から集う人々との交流を深められ、スポーツを通じての国際親善に努めていただくことを期待いたしております」と述べた上で、「競技に際しては日頃の成果を存分に発揮されることを祈念し、結団式に寄せる言葉とします」とあいさつされた。

秋篠宮ご夫妻は、選手団主将を務めるノルディックスキー・ジャンプ男子の葛西紀明選手(41)、副将でスピードスケート女子の田畑真紀選手(39)、小笠原選手らに声をかけ、激励された。

 宮内庁によると、冬季五輪の結団式には秋篠宮さまが、夏季五輪の結団式には皇太子さまが臨席されることが慣例になっているという。