ウイグルで警官隊と住民ら衝突、１６人死亡、中国当局「テロ集団」
【北京＝川越一】中国新疆ウイグル自治区カシュガル地区コナシャハル県で１５日深夜、住民グループと警察当局が衝突、警官２人を含む１６人が死亡した。当局は住民２人を拘束した。同自治区の政府系ニュースサイト、天山網が１６日報じた。
同サイトによると、１５日午後１１時頃、警官が犯罪容疑者を逮捕しようとしたところ、住民グループが爆発物を投げ込んだり刃物を持って反撃したりしてきたとされる。警官側は応戦し住民１４人を射殺したという。
住民グループの詳細には触れられていないが、１０月２８日に北京の天安門で起きた車両突入事件以降、同自治区ではウイグル族住民への警戒態勢が強化されているとみられているため、ウイグル族と当局の対立が背景にある可能性が高い。
同自治区公安庁の統計によると、同自治区では昨年、独立運動などに絡む組織的暴力事件が１９０件余り起きたとされる。
中国外務省の華春瑩報道官は１６日の定例記者会見で住民グループをテロ集団と呼び、「テロ分子は爆発装置を使って公安当局者を攻撃し、またしてもテロ分子の反政府、反人類の真の顔を露呈した」と非難した。
