陸上自衛隊と米海兵隊は16日、滋賀県高島市の饗庭野(あいばの)演習場で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾=ぎのわん=市)に配備されている垂直離着陸輸送機MV22オスプレイを使った日米共同訓練を行った。昨年10月の配備以降、国内の共同訓練への同機投入は初めて。訓練を本土に移すことで沖縄の基地負担を軽減し、普天間飛行場の名護市辺野古への移設に理解を得たい考え。
2機のオスプレイは15日、普天間飛行場から岩国基地(山口県岩国市)に移動。16日午前、饗庭野演習場に到着した。
訓練は敵部隊の退路を断つため、敵の後方地域に地上戦闘部隊を輸送する内容。2機は台風に伴う強風の中、回転翼を上に向けたヘリモードで訓練区域に着陸した。
1機に海兵隊、別の1機に自衛隊の隊員が約20人ずつ搭乗。着陸後に機体後部から外に出て展開、警戒活動を行った。
小野寺五典(いつのり)防衛相は「本土での訓練受け入れが広がれば、沖縄の負担軽減につながる。今回が第一歩だ」と記者団に述べた。今月25日には高知県での日米共同防災訓練にも投入する。