「民族の誇り」を取り戻そう。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 





【誇れる国、日本】

“沈黙していてはダメ”安倍首相は意識改革に着手。


http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20131006/dms1310060739002-n1.htm



 私は先週、人生で78カ国目となるパキスタンを訪問してきた。最大の都市カラチで、「エキスポ・パキスタン」が開催されるのに合わせて、同国政府から特別に招待されたのだ。

 ジンナー国際空港に着くと、そこは別世界だった。英国統治時代の名残を感じさせる街並みだったが、イスラム原理主義勢力タリバンが跋扈(ばっこ)する隣国アフガニスタンの影響もあり、治安状況は良くなかった。

 会場へは、白バイ先導で、自動小銃を持つ4人の武装警官に護衛されて車で移動した。同国の財閥、ハシュワニ氏との会見には、爆弾テロに対応した防弾車が送迎してくれた。ホテルに入るのにも、離れた場所に車用と人間用の検問所が設置され、爆弾検知犬などのチェックを受けた。

 日本人には「空気と水と安全はタダ」という意識があるが全く違った。ただ、日本への好感度は非常に高かった。

 マムヌーン・フセイン大統領主催の、約1000人が集うパーティーでは、大統領と同じテーブルで唯一の日本人として楽しんだ。予定していたカーン商業大臣との「ビッグトーク」も行った。日本や日本製品への信頼は絶大だった。

 さて、私がパキスタンを訪ねていたころ、安倍晋三首相は国連総会出席のためにニューヨークを訪問していた。

 安倍首相は当地での演説で「積極的平和主義の担い手になる」と宣言。中国や韓国が「戦争の道を目指す右翼」などと批判していることについて、中国が20年以上も国防費2ケタ増を続けている事実を指摘して、「私を右翼・軍国主義者と呼ぶのであればどうぞ」と余裕を見せた。

 日本はこれまで、中韓両国に「日本は悪い国だ」などと理不尽なことを言われても、黙って耐えてきた。日本の沈黙を良いことに、両国は自国の利益のため、日本を貶めるために、事実でもない南京大虐殺や従軍慰安婦などの謀略工作を激化させてきていた。


安倍首相は、狩猟民族が多数を占める世界では「沈黙=認めること」という世界の常識を知っている。アベノミクスとともに、日本人の意識改革にも着手したといえる。

 東京五輪招致を成功させ、消費税率8%も決めた安倍首相は長期政権を視野に、経済政策を次々と打っている。日本は1日も早く原発を再稼働させ、優れた技術力で輸出を拡大し、世界からもっと観光客を呼び込む観光立国となり、五輪までに「世界第2位の経済大国」に復活してほしい。

 日本は世界に誇れる素晴らしい国だ。治安は良く、自然は美しく、伝統・文化は奥深い。中韓両国の罵詈雑言に惑わされることはない。

 軍事費削減で海外(中東)から撤退したい米国と、軍事力を増強して東シナ海や南シナ海で覇権を握りたい中国。こうした情勢下で、安倍首相が「積極的平和主義」を掲げた真意を、私は「力のバランスで平和を保つこと」と理解した。

 日本人よ、今こそ真の歴史を知り、「民族の誇り」を取り戻そうではないか。

 

■元谷外志雄(もとや・としお) 

 石川県小松市生まれ。信用金庫勤務後、27歳で注文住宅会社を創業し、その後、ホテルやマンション、都市開発事業などを手がけるアパグループを一代で築き上げる。同グループ代表。国内外の多くの要人と交友関係があり、政治や経済、軍事に関する知識も豊富で、社会時評エッセーも執筆する。著書に「誇れる祖国『日本』」(幻冬舎)、「報道されない近現代史」(産経新聞出版)など。