【皇室ウイークリー】(293) | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 








皇后陛下、初音ミクと“ご対面”「これがミクちゃんですか」
雅子妃殿下、被災地で遺児たちをご心配に。




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仮設住宅で被災者らと言葉を交わされる皇太子同妃両殿下=20日、宮城県七ヶ浜町(財満朝則撮影)




 皇太子ご夫妻は20日、東日本大震災で被災した宮城県を訪れ、被災者を励まされた。皇太子妃雅子さまが病気療養中で、宮内庁と県側との日程調整にも時間を要したが、平成23年8月の岩手県以来、約2年ぶりにご夫妻そろっての被災地ご訪問が実現した。雅子さまが震災で家族を失った遺児や孤児を心配される場面もあり、ご夫妻の被災地への思いが強く伝わってきた。

 東北新幹線で同県に入った皇太子ご夫妻は、沿岸部にある七ケ浜町の施設へ車でご移動。村井嘉浩知事らから復興の現状などについて説明を受けられた。村井知事によると、県内で遺児、孤児が約1千人いると聞いた雅子さまは「ケアはどうされているんですか」「お子さん方は誰が面倒を見ているんですか」と、熱心に質問されたという。

 同町の仮設住宅で、ご夫妻は約40人の高齢者らと交流された。「不便なことはないですか」「大変な思いをされましたね」。一人ひとりにそんな言葉をかけられたご夫妻。仮設住宅の代表者らとも懇談し、津波で車ごと30分近くも流されたとい被災者の話にも耳を傾けられた。

 仮設住宅を離れられる際には、被災者から「雅子さま」と声が上がり、雅子さまは何人もの手を握られた。涙ぐむ高齢者の姿もあった。

 続いて訪れた仙台市宮城野区のみそ加工施設では、地元産みそ造りで復興に取り組む女性たちと、にぎやかな会話も楽しまれた様子だった。

ご夫妻は同日夜、ご帰京。21日には皇太子さまが、東京都台東区の東京国立博物館平成館で、織田信長や豊臣秀吉の直筆などが展示された特別展「和様の書」を鑑賞された。23日には、ご夫妻と長女の敬宮(としのみや)愛子さまがそろって那須御用邸付属邸(栃木県那須町)で静養に入られた。

 天皇、皇后両陛下は23日、長野県をご訪問。松本市に赴き、世界文化賞受賞者で指揮者の小澤征爾さん(77)が総監督を務める音楽祭「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」で、小澤さんがタクトを振るオペラを鑑賞された。今年で22回目の同音楽祭に両陛下が赴かれるのは、平成4年の1回目以来。

 平成22年に食道がんの手術を受け、昨年3月には体力回復のため活動休止を宣言していた小澤さんが同音楽祭の指揮に復帰することもあり、両陛下の21年ぶりのご鑑賞が実現した。両陛下は24日午後、軽井沢町で静養に入られる予定。29日には群馬県草津町に移動し、31日に帰京される予定だ。

 これに先立つ20日、皇后さまは、東京都港区の六本木ヒルズで、森美術館のオープン10周年記念展「LOVE展:アートにみる愛のかたち」を鑑賞された。ジャンルを超えた作品の数々をご覧になった皇后さま。バーチャル(仮想)アイドル「初音ミク」の立体映像などが見られるコーナーでは、「これがミクちゃんですか」と、興味深そうに話された。

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 初音ミクは、コンピューターグラフィックスなどで踊って歌わせることができるキャラクターで、一部の若者を中心に「プロデュースできるアイドル」として人気を博しているが、皇后陛下もご存じだったようだ。同美術館は事前に皇后陛下に説明はしていなかったといい、南條史生館長は「来館前に展示の勉強をしてくださったのでしょうか」と話していた。

 高円宮妃久子さまの長女、承子(つぐこ)さまは19日から23日までの日程で、スリランカを訪問された。ラジャパクサ大統領への表敬などに臨み、古都キャンディでは、ゾウのパレードなどでも有名な同国最大の祭り「ペラヘラ祭り」をご覧になった。



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スリランカへ向け出発される承子女王殿下=19日午後、成田空港