中国人が不気味な土地買収、沖縄県の通信施設周辺。
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130813/plt1308130722002-n1.htm
中国企業が所有する沖縄県今帰仁村の山林原野周辺からは、アンテナやレーダーが立つ山頂がよく見える。
全国各地で、中国人が山林などを購入しているという話が絶えない。沖縄県も例外ではなく、「米軍基地内部まで売られてしまっている」という噂もある。しかし、その具体的な実態はこれまで確認できなかった。法人名義であったり、日本人の名義を借りているケースもあると推測されてきた。
そんな中、初めてある土地が中国人所有だと確認できた。沖縄県北部にある今帰仁村(なきじんそん)の山林原野1700平方メートルをはじめ、百数十筆。所有者は那覇市に本店を置く株式会社「A」で、社名からは日本企業としか思えない。ホテルやコンドミニアムなどの管理から、通訳、コンサルティングまで十数種の営業目的を掲げている。役員は全員中国人で典型的なペーパーカンパニーと思われる。
ともあれ、実際にその土地に行って驚いた。那覇空港から今帰仁村役場前を過ぎて車で10分ほど走った丘の上。すぐ近くの乙羽(おっぱ)山頂には、NHKのマイクロウエーブや、NTTをはじめ携帯電話各社の中継アンテナが立ち並んでいる。航空自衛隊のレーダーサイトも向かいの山頂にある。
眼下の東シナ海に面する本部町(=今帰仁村に隣接)には、旧日本軍の空港跡や、海上自衛隊P-3C哨戒機のための電波送信所建設予定地(地元の反対で現在は建設計画が中断)がある。つまり、ここは電波通信の要衝の地なのだ。
海上自衛隊は、冷戦時代から日本近海に出没するソ連の潜水艦を探査追跡し続け、対潜哨戒能力を世界一にまで高めた。その中心を担ったのが、世界最高性能を誇るP-3C哨戒機であり、中国海軍は「天敵」と呼ぶほど恐れている。
近く、P-3C哨戒機は、さらに性能を向上させたP-1に逐次更新される予定だが、その送信所予定地の周辺が、外国法人に買収されているという事実は、ゆゆしき問題と言わざるを得ない。現時点で「A」と中国海軍との関係は不明だ。
取材の過程で出会った、沖縄で暗躍する中国人土地ブローカー(こうした人間が存在すること自体、沖縄の土地が中国人に買収されている証査でもある)は、こううそぶいた。
「中国人が中国に居ながら、日本の土地を購入したり、会社の役員になったりするのは意外に簡単です。中国の地方の公証処で公証書を発行してもらい、日本の登記所に提出すればそれでOKです」
私が「公証書が偽造ということはないのか?」と問うと、彼は苦笑いをして何も答えなかった。
日本政府は、怪しい外国人の所有する土地を早急に調査する必要があろう。事は安全保障に係る問題なのだから。
■大高未貴(おおたか・みき)
1969年、東京都生まれ。フェリス女学院大学卒業。ダライ・ラマ14世や、PLOのアラファト議長などにインタビューし、95年にジャーナリストとしてデビュー。世界100カ国以上を訪問し、潜入ルポなどを発表。著書に「神々の戦争」(小学館)、「冒険女王 女一人シルクロード一万キロ」(幻冬舎)「日本被害史」(共著、オークラNEXT新書)など。