私はこれで投票する。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 






【7・21参院選 私はこれで投票する】

各党の「安全保障政策」で問われること…。

どれだけ現実に即しているか。

http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130720/plt1307201452000-n1.htm




皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 


★ジャーナリスト・桜林美佐氏





 主婦のお仲間らしい、レストランでランチタイムを楽しんでいた女性たちがこんな話をしているのが聞こえてきた。

 「憲法を改正したら、うちの子が兵隊にとられちゃうのかしら!」

 こうした早合点しがちな女性たちも有権者である。尖閣問題がエスカレートしても、北朝鮮の挑発が続いても、相変わらず安全保障政策は選挙の争点にするにはあまりにも危うく、むしろ表面に出さない方がいいということになってしまうだろう。

 しかし、それでは従来の日本と全く変わらない。今こそ、日本の国防をしっかり問いかけてほしいと思う。

 そして、その内容は、理想や「夢」のような世界ではなく、あくまでも現実を見据えたものであるべきだ。「理想を語る」ことのリスクは、われわれ日本人はよく知っているはずだ。

 理想主義が古今東西ロクな結果をもたらさないことは歴史が証明している。一般人が夢のような世界に憧れるのは自由だが、政治にそれは許されないということを肝に銘じるべきだろう。

 そう考えると、今回の参院選における各党の安全保障政策には「どれだけ現実に即した政策を想定しているか」が問われる。

 ただ、いくら日本の安全保障環境の現実を見据えていたとしても、防衛省・自衛隊の実情とかけ離れた実現可能性のなさそうな話では、これまた困る。

 どのようにしたら自衛隊が新たな機能を持てるのか、もっとグローバルな展開ができるのか、それは既存能力を縮小することにならないのか、ぜひ、そのあたりまで検証し、説明してもらいたい。

 また、外交・安全保障の論点として歴史認識問題が取り沙汰されることが多いが、これらはあえて自ら関連付けるべき事柄なのだろうか。

 わが国が歴史教育をいかにするかは、あくまでも日本の問題であり、国民の責任として粛々と議論し、顧みればいいのではないか。

 日本は外交がうまくない、などとよく言われるが仮にそうだとしても、それを政治家の舌禍や靖国参拝といった個別の事象だけが原因と決め付けていいとは思えない。

 そもそも、防衛と外交がマッチングしていなかったり、「情報(=インテリジェンス)」に対する意識が薄かったりしたことに根本があるのではないだろうか。

 とにかく、もはや、当たり障りのない国防論で許される時代ではない。ひるまずに丁寧に語ってほしい。

 

■桜林美佐(さくらばやし・みさ) 

 1970年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒。フリーアナウンサー、ディレクターとしてテレビ番組を制作後、ジャーナリストに。防衛・安全保障問題を取材・執筆。著書に「日本に自衛隊がいてよかった」(産経新聞出版)など。