【皇室ウイークリー】(281) | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 








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鳥取県を訪問された天皇、皇后両陛下。特別養護老人ホーム「ゆうらく」では、入所者らに声をかけ、励まされた=5月26日、南部町(竹川禎一郎撮影)




 天皇、皇后両陛下は5月25~27日、第64回全国植樹祭の式典臨席などのため、鳥取県を訪問された。両陛下は訪問先で水鳥を観察したり、地元小学生らと親しく言葉を交わしたりされた。

 25日午後に特別機で同県入りした両陛下は、ラムサール条約に登録されている湖「中(なか)海(うみ)」周辺の米子水鳥公園(米子市)に赴かれた。公園施設では、水鳥カイツブリの水辺に浮かぶ巣をご覧いただけるように望遠鏡が用意されていたが、午前中はカイツブリの姿が見えず、案内する側の担当者らは気をもんでいた。

 しかし、ご到着前になってつがいが巣に戻り、両陛下はその姿をご覧になることができた。皇后さまは「ちょうどねえ。よかった、いてくれて」と喜ばれていた。例年なら北へ帰っている渡り鳥ハシビロガモの姿もあり、陛下は「ハジビロガモもいますね」と興味深そうに話された。

 担当者は「陛下をお待ちしていたのかもしれませんね」。そんな冗談にも、両陛下は笑顔でお応えになった。

 翌26日には、両陛下は南部町で全国植樹祭の記念式典にご臨席。森林や緑への国民的理解を深める目的で各地で行われる植樹祭だが、両陛下は毎年、式典臨席のため地方を訪問される。国民体育大会、全国豊かな海づくり大会とともに「三大行幸啓」と呼ばれるご公務だ。今回は、陛下がアカマツの苗木などを、皇后さまがヤマボウシなどを、手に土を付けながら植えられた。お手植えを補助する地元小学生にも親しく声をかけられた。陛下は「これからも木と仲良くしてください」と話されたという。

両陛下は29日、来日したインドのシン首相夫妻と皇居・宮殿でお会いになった。お住まいの御所で、1時間ほど昼食も共にされた。外国の首相夫妻を御所での昼食にお招きになるのは珍しいという。

 シン首相は安倍晋三首相との首脳会談を行ったが、共同声明では、検討中の両陛下のインドご訪問の時期について、11月末から12月初めとする方向で調整することが盛り込まれた。

 皇太子ご夫妻は26日、東京都豊島区の学習院創立百周年記念会館で行われた母校・学習院幼稚園の再開園50周年記念式典に臨席された。ご夫妻の長女、敬宮(としのみや)愛子さまも卒業生として出席された。

 明治27年に設立された同幼稚園は、多くの皇族方のほか近衛文麿元首相らも在籍した名門。昭和22年に1度、廃止されたが、皇太子さまのご誕生を受け38年に再開された。皇太子さまは翌年に2回生として入園されている。

 式典で、皇太子さまは在籍時に幼稚園内の池に落ちたエピソードを明かされた。その後は、ご一家で幼稚園内をご覧に。皇太子妃雅子さまは幼稚園を出る際、卒業生らににこやかに会釈されていた。宮内庁によると、皇太子さまが落ちられたという池は、現在はないという。

宮内庁は30日、三笠宮妃百合子さまが、胸の不調を訴え、心臓の検査のため聖路加国際病院(東京都中央区)に入院されたと発表した。89歳の百合子さまは平成11年5月に狭心症と徐脈性不整脈で、心臓ペースメーカーを埋め込む治療を受けられている。今月4日に90歳の誕生日を迎えられる。

 短期留学先の英国エディンバラ大での課程を終えた秋篠宮ご夫妻の長女、眞子さまは27日、現地で報道陣の取材に応じ、「充実した経験になりました」と話された。授業の一環でパリの美術館を訪問したり、休暇を利用して英国内を旅行したりされたという。夏には帰国し、国際基督教大に復学される。




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厚労省主催の戦没者拝礼式に参列された高円宮妃久子殿下と安倍晋三首相ら=5月27日午後、東京都千代田区の千鳥ケ淵戦没者墓苑