【皇室ウイークリー】(275) | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 









両陛下が旅行でアンズご覧に。

山中教授、皇太子同妃両殿下の訪蘭に「素晴らしい時間を」





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アンズの木をご覧になる天皇、皇后両陛下=15日午後、長野県千曲市のあんずの里スケッチパーク(代表撮影)





 天皇、皇后両陛下は15日から16日にかけ、長野県を訪問された。15日は主目的となる千曲市のアンズの花の名所「あんずの里スケッチパーク」を訪問された。

 今回は、宮内庁が新たな試みとして企画した「私的ご旅行」。ただ、旅行とはいっても両陛下のご日程はかなり前に決まるため、花がご訪問のときに見頃となっているかは祈るしかない。残念ながら、今回は暖かい春の日が続いたため、見頃は過ぎていた。

 現地では、日影でまだ花が残っているアンズの木の前で両陛下の車がスピードを落としたり、満開のときの写真パネルを木の前に展示したり…と、美しく咲き誇る雰囲気を少しでも両陛下に楽しんでいただきたいという関係者の心遣いがうかがえた。

 リラックスした表情で園内を歩かれた両陛下は、地元農家の人たちとの懇談の場へ。ここでは冷蔵庫で保存されていたという満開の枝が、花瓶に入れて飾られていた。関係者が知恵を絞ったこの“サプライズ”が奏功し、皇后さまは「たいへんきれいですね」と喜ばれたという。

 両陛下が主催される春の園遊会が18日、東京・元赤坂の赤坂御苑で開かれ、招待を受けた各界の功労者約2千人が出席した。両陛下と皇太子さま、秋篠宮ご夫妻、常陸宮ご夫妻、高円宮家の長女の承子さまと次女の典子さまが出席者と懇談し、穏やかな春の時間を過ごされた。

こうした場でも、両陛下は東日本大震災の被災地に強く心を寄せていらっしゃることが垣間見られた。陛下は岩手県の達増拓也知事(48)に「いかがですか、岩手県の最近の状況は?」「がれきの問題などはなかなか大変でしょう」と質問された。

 「一日も早く、処理をするように力を合わせてがんばっております」と答える達増知事に、陛下は、古い建築資材などに含まれ人体に有害な石綿(アスベスト)にも言及、「石綿の問題もあるから、気をつけてがれきを処理されないとね」と述べられた。

 昨年、4カ月にわたって国際宇宙ステーションに滞在し、さまざまな実験に取り組んだ宇宙飛行士の星出彰彦さん(44)に対しては、陛下は「いろいろと成果があって、良かったですね」と声をかけられた。

 ノーベル医学・生理学賞を受賞した京都大教授の山中伸弥さん(50)は、ご夫妻でのオランダご訪問が決まった皇太子さまに「素晴らしい時間をオランダで過ごされてください」と話したことを明らかにした。皇太子さまは「ありがとうございます」と答えられたという。

 今回の園遊会で常陸宮ご夫妻は、両陛下と一緒に小高い丘を下り、歩きながら出席者に声をかけることを見送られた。宮内庁によると、砂利道があり足元がよくないため77歳の常陸宮さまが大事をとられ、常陸宮妃華子さまも一緒に行動することにされたという。ご夫妻は会場内の別の場所で出席者と歓談された。

常陸宮さまは昨年11月の誕生日に合わせ、書面で「私も年相応のため、速く歩くことが難しくなった」と明かされていた。同庁によると、お住まいの宮邸内の庭を歩くなど、足腰を鍛えるトレーニングをされているという。

 14日には、東京都豊島区の学習院目白キャンパスで学生、OBらによる「オール学習院大合同演奏会」が開かれた。OBの皇太子さまはビオラを、初等科6年生の愛子さまはチェロを演奏された。約300人の大合同演奏での「初共演」も果たされた。皇太子妃雅子さまは客席で大きな拍手を送られた。




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