差別をメシの種にしているマスコミならではの所業。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 





夕刻の備忘録 様のブログより。




格差大好き!



選挙区の区割りの問題に、司法が堂々と介入している。所謂「一票の格差問題」である。この問題は、かなり長い間議論されてきたものであるが、どの時期のどの解釈も全く納得がいかない。「なるほど」と思ったことなど一度もない。

そもそも「格差」とは何か。この世の中には、至る所に「差」が存在する。人であれ、物であれ、組織であれ、国であれ、違いが無いなどということは有り得ない。それを特別に「格差」と呼び、存在してはならないことのように言い募る。

結局のところ、マスコミが「格差」という言葉を使う時は、ほとんど「差別」の意味で使っているのである。田舎に向けては、都会と違い田舎は差別されていると言い、都会に向けては、田舎はいいが都会は差別されていると言う。こうして日本全国を差別の大合唱で包むことが目的である。すなわち、この問題のマスコミ解釈は「一票の差別問題」なのである。差別をメシの種にしているマスコミならではの所業である。

日本は大きな国だ。特に南北の総延長などみれば、小さな国などと言えるわけがない。しかも、歴史がある伝統がある国である。全国の各地域に、それぞれの特色がある。今は経済的に廃れていても、過去に栄華を誇ったところは幾らでもある。

高が経済の話である。しかし、その経済が振るわないと、人が出て行ってしまう。地域の人口が減少して、益々経済が不振を極める。その結果、人口が大都市周辺に極端に偏ってしまうのである。

人の出入りは、世の中の変化と連動している。すなわち、世の中の流れが変われば、人の流れも変わる。人口などという浅はかな指標で、何かを論じれば、百年の計どころか、十年単位で制度を変えねばならなくなる。

にも関わらず、単なる人口比を基準に、「格差が何倍」などと執拗に取り上げているのである。例によって、マスコミに日本の将来を憂う気持ちなど毛頭無い。単に「格差社会」と言いたいだけの話だ。格差という言葉を何にでも貼り付けて、「ここに不平等がある、政治の責任だ」と叫んで、真に重要な問題に政治家が取り組めないように邪魔をしているだけなのだ。

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第一、「一票の格差に悩んでいる」日本人など、一人として見たことが無い。学校で会社で、駅頭でコンビニで、「一票の格差」が辛くて辛くて泣き伏している人がいるか。選挙前になればチョロチョロ、選挙後にもチョロチョロ、この問題で何かを残したいという野心を持った裁判官が出張ってきてはチョロチョロ、と話題にするだけではないか。

そもそも「一票の格差」の何が問題なのか。有権者の一票が等分に評価されることなど、全国一選挙区制にでもしなければ不可能な話だろう。有権者は、この差があることで、一体どのような不利益を蒙っているというのか、全く理解出来ない。

時間の無駄、金の無駄、そして何より「喫緊の課題に取り組むべき政治家」の邪魔でしかない。仮に区割りを変えて、「格差是正」とやらを行ったとして、何かの理由で人口分布が激変した際には、どう対応するというのか。考えたくもない理由ではあるが、大規模災害が起これば、こうした問題は一気に現実味を帯びてくるのである。その時には、またしても格差格差と騒ぐのか。被災民に「この地域の一票の格差をどう思いますか」とでも聞くつもりなのか。

マスコミは、この「格差」なる言葉に市民権を与えるべく、ありとあらゆる場面で用いて、我々の頭を麻痺させようと躍起になってきた。そして、遂に「格差=悪」の図式を植え付けることに成功した。格差と聞くだけで、その中身も何も考える前に、「格差はよくないですね!」と条件反射させるための訓練を強いてきた。「世襲=悪」「官僚=悪」「公共事業=悪」などと全く同様の手口である。

加えての「定数削減問題」である。議員定数など削減したら、マスコミの大嫌いな「独裁政治」とやらに近づくだけではないのか。それともマスコミは、左翼臭漂う「綺麗な独裁」なら構わないというのか。またまた自分達で好みの政党を選んで、「社会実験」とやらに興じさせるつもりなのか。

無能な政治家に歳費はもったいないから、「定数を削減せよ」などと馬鹿丸だしなことを言っている。それに吊られて快哉を叫んでいる者も多い。冗談ではない、無能な政治家を選んだのは、無能な有権者である。定数の問題とは全く関係がない。

定数を減らせば、突如として有権者が賢くなり、無能政治家が淘汰されるとでも言うのか。有権者の政治意識を示す「投票率の格差」は、どうするつもりなのか。全ての問題は我々有権者の態度にある、制度ではない。

こうしたマスコミ誘導に乗らないためには、反撃の言葉、一言で敵を撃退する「魔法の言葉」が必要である。対マスコミ戦には常にこうしたカウンターパンチが必要である。そこで定番の一言:「格差大好き!」を提案する。

街頭インタビューなどこの一言で充分だ。多くの国民がこれを繰り返すことによって、彼等はインタビューが取れなくなる。そして、希望する回答が足りないことに焦って、またまた「ヤラセ」に走るのだ。

宅配を頼むだけでも、地域間格差を見せ付けられる。単なる人口比による区割りなどで判断すれば、差が出るのが当たり前ではないか。それを最高裁までが調子に乗って、何の数的根拠も無いままに、「ここまでは合憲、これ以上は違憲」などと、無意味なことを言い続けている。彼等に冷水を掛けてやるには、我々がこうした些末な問題に、足を掬われないことを明確に示してやればいい。我々が「格差大好き」と、唯そう言うだけで、このバカ騒ぎは終わるのだ。