救う会と救う会東京が主催する東京連続集会72が、平成25年3月28日、文京区民センターで開催されました。テーマは「追い込まれつつある北朝鮮と拉致問題」。
家族会の飯塚繁雄代表と本間勝さんが近況を報告し、国連人権委員会が調査委員会を立ち上げることにつき、増元照明事務局長がジュネーブ訪問報告を行った。島田洋一救う会副会長が、米国の対北政策について訪米報告を行った。西岡力会長が、最近北朝鮮情勢の動きがおかしいこと、朝鮮総連本部に関する野田佳彦政権等の裏交渉などについて報告しました。数回に分けて報告しあす。
■追い込まれつつある北朝鮮と拉致問題-東京連続集会報告
◆1000万署名まであと約16万筆
飯塚繁雄(田口八重子さん兄、家族会代表)
この連続集会、もう70数回やっているんです。ここにいらっしゃる方々は非常に熱心に拉致問題を理解され、取り組み、先行きを心配されています。
横田さんご夫妻は、今日松山の行事から帰ってこられて、もう立てないくらいだということです。だんだんそういう風景が出てくると思います。
このところ、北朝鮮をめぐる状況がめまぐるしく変わり、一触即発、戦争も起こりかねない状況になっているという見方もあるようです。私たちが一番心配しているのは、そういう混乱時になってしまっては、家族を奪還するための協議や交渉ができなくなってしまうことです。
私は、日本政府としての基本的責任は、日本人の拉致を解決することだと思います。これは常に、話題、課題からはずさずに対応していただきたいと言っております。
この10日に家族会と古屋(拉致担当)大臣と面会して、経過や今後の考えかたもお伺いします。我々が常に思うことは、絶対この問題を風化させてはならないということです。それが大前提です。そして私たちができることをする。みなさんにお願いする、全国を廻る、集会をやり、署名をやるということは今までも相当やってきましたし、これからも身体の続く限りやっていきたいと思います。
心配なのは、今横田さんのことを言いましたが、神戸の有本さんなど、どんどん歳を取って、残念ながらお亡くなりになった方もこのところ何人かあります。そういうことを考えれば、もう一刻でも、一秒でも早くと言いたいんですが、そういう中で毎日が過ぎ去ってしまう。もう今年も3か月経ってしまいました、
そういう意味では、「今年こそ勝負の年」と昨年決めましたが、今年は「勝負の年の延長戦」と。この延長戦は何回まで続くか分かりませんが、そういう立場で今年も一生懸命やっていくつもりです。
そのためにも、今皆さんにお願いしている署名ですが、昨年中に1000万筆という目標を立ててやってきました。かなり加速度はあがってきましたが、ちょっと足りないんです。4月27日の国民大集会までにと第二次目標を立てています。まだ1か月くらいありますから、各地にお願いしている数を収集していきたいと
思いますが、あと16万筆くらいです。
署名用紙も変わったし、状況も変わる中で、一人の方がもう一度署名してもいいということです。そのために何人ではなく、何筆という数え方をしています。国民大集会で発表したいと思いますが、その数の重みを再度安倍総理に感じていただいて、当日はこれを手渡したいと思っています。それまでに何とか数を上げたいというのが今の気持です。
この時期、北朝鮮の度重なる蛮行に対して、日本の世論もそうですが、国際的にも国連の安保理事会や人権理事会等で、北朝鮮への制裁や対応を考えていますが、具体的に何をどうするという制裁の項目については既に発表されました。
日本も当然やっていますが、我々は素人ですから、これだけの制裁をやれば北朝鮮がどれだけ困るのかの計算はつかないですが、今まで以上に、相当厳しい状況になるだろうと専門家の方はおっしゃっています。
また、国連の理事会の中で、北朝鮮に関する(人権)調査委員会を作ることになりました。それがどういう形で、どうするかはまだですが、そういうことも含め、北朝鮮に強い要請をする状況ができあがると思います。
なにしろ北朝鮮ですから、何をやらかすか分からないということがあります。もしかすると、鎖国と、自殺めいた、もうどうでもいいやという考えで、滅茶苦茶なやりかたをしてくるかもしれません。そういった場合に一番困るのは、向こうにいる被害者たちですよね。
今の状況をどう見ているのか。多分国内のマスコミ、放送からすれば、北朝鮮が相当有利になっているとしていると思いますが、実際それが拉致被害者の帰国、奪還にどういう影響があるのかということが本当に心配です。混乱時にどうやって被害者を助け出すのかという問題が今でもあります。
これは具体的にはなかなか難しいかもしれませんが、少なくとも、こういった場合はこうするぞというような政府の強い姿勢がほしいですね。一番いいのは混乱がなくて、話し合いでこの問題が協議され、継続的に帰国が実現できるということです。
しかし、彼らは、「拉致問題はない。匂いもしない」と変なことまで言っていますが、そんなことはありえない。具体的な対応が難しいとは思いますが、それならあきらめるかということには絶対なりませんので、政府が本当に命がけで、本気で、やる気があるかどうか。あるいはやってもらうためにどうするか。そういうことも考えなければならないと思います。
私たちは、皆さんをバックに政府に強い要請をしていくしかないわけですが、集会によっては色々な意見があり、「長い間やってきたことは間違っているのではないか。こんなにやっても解決できないじゃないか。もっと他の方法にしたらどうか」という人もいるんですが、それも具体的にどうするという項目はないんです。
国民はもう怒り心頭という状況にはなっていますが、まだ若い層の方々は、この問題に対する理解度がまだまだかなと感じています。でも、最近、色々な学校などで、拉致問題を人権問題の一つとして、日本が抱えている拉致問題があるというテーマで講演会などがあります。
私としては嬉しいことですが、そういうことを含めて国民全体が一体となって、この問題を強く意識しながら政府に対して迫るということは絶対に続けていかなければならないと思います。
◆米国で訴え、拉致担当大臣も
「勝負の年」の間に、色々な活動が出てきますが、その一つとしてニューヨークとワシントンに行きます。これは政府主催のシンポジウムですが、そこで訴えてくるという計画があります。4月30日から5月5日までです。行くからには、何か強いメッセージを向こうに与えたいと。
アメリカとしては、北朝鮮に強い態度を出していますが、拉致のことについては、どうしてもアメリカの国益中心の判断がこれまで見られます。今回は、大臣も行くと思いますので、強力な支援をお願いします。
それぞれ地方の色々な団体におかれても、独自の活動をされています。その中で、署名や集会もあります。それから朝鮮総連の話とか、教科書問題とか、学校への補助金に関する論議などがあります。私たちはそういうことをすべて網羅できないのは残念ですが、何としても気持を絶対に絶やさない、衰えさせないと自分に言い聞かせながら、また皆さんとともに活動をしていきたいと考えています。
専門的な話はこれからあると思います。是非宜しくお願いいたします。ありがとうございました(拍手)。
(2につづく)
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