【皇室ウイークリー】(270) | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 








草莽崛起:皇国ノ興廃此ノ一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ。 


東日本大震災二周年追悼式で、お言葉を述べられる天皇陛下と皇后陛下=11日午後、東京都千代田区の国立劇場(代表撮影)




天皇、皇后両陛下は11日、国立劇場(東京都千代田区)で政府主催の「東日本大震災二周年追悼式」に臨席された。陛下が心臓を手術してから間もなかった昨年の一周年追悼式では20分に限定して臨席されていた。今年は体調への不安はなく、約50分にわたってご臨席。宮城、岩手、福島の「遺族代表のことば」も、今回は会場でお聞きになった。

 宮内庁によると、皇太子ご夫妻も同日は活動を控え、被災地に思いをはせられた。お住まいの東宮御所で追悼式のテレビ中継を見ながら、震災が発生した午後2時46分に合わせ、黙祷(もくとう)をされた。長女の敬宮愛子さまも、学習院初等科のクラスで黙祷をされたという。

 これに先立つ9日には、両陛下は東京都新宿区の東京オペラシティコンサートホールで、東日本大震災の復興支援コンサートとして行われた「クラシック・エイドVol.3」を鑑賞された。

 皇后さまはこのほかにも、12日に御所で村松静子・在宅看護研究センターLLP代表から被災地の訪問看護についての説明を受けたほか、15日夜にも、英国大使館(東京都千代田区)で「東日本大震災を風化させないためのスペシャルコンサート」を鑑賞するなど、被災地に心を寄せる活動に積極的に関わられた。

 両陛下は14日、来日したスリランカのラジャパクサ大統領夫妻と皇居・宮殿で会見された。続く午餐(昼食)には、皇太子さまと常陸宮ご夫妻も臨まれた。

 スリランカは2004年のスマトラ沖地震で津波被害に遭ったとき日本から支援を受ける一方、2年前の東日本大震災では、逆に物資や資金を支援してくれた国。会見でも、話題の中心は津波や地震だったようだ。

 宮内庁によると、大統領が日本の支援に謝意を示し、陛下は「日本の支援が役立っているということをお聞きして、うれしく思います」と話されたという。また、陛下からもスリランカの支援についてお礼を述べられたという。

また、スリランカでは過去の津波の経験を生かせず、被害が拡大したという話を大統領から聞いた陛下が「忘れないことが大事だと思います。訓練を重ねて用心しておくことが大事だと思います」と話されることもあったという。

 国交樹立60年を記念し、スリランカから今月、東京都日野市の多摩動物公園に贈られた2頭のスリランカゾウも話題に上った。宮内庁幹部によると、宮殿内を移動する際、大統領が「1頭でも良かったんですが、1頭だと寂しい思いをするので2頭にしました」と言うと、陛下のお笑いになるような声が聞こえ、和やかな雰囲気だったという。

 ゾウの寄贈日の12日には、歓迎式典が多摩動物公園で行われ、高円宮家の長女、承子さまがご臨席。「両国の親交がますます深まることを期待したい」とあいさつされた。

 多摩動物公園は、承子さまの祖父、三笠宮さまがセイロン(現スリランカ)を訪問されたのを記念して昭和40年に贈られた国内最長寿のスリランカゾウ、アヌーラ(オス、推定60歳)も飼育されている。

 秋篠宮ご夫妻の長男、悠仁さまは14日、3年間通園したお茶の水女子大付属幼稚園(東京都文京区)の卒業式に出席された。

 午前9時、紺のブレザーにネクタイ、ハイソックス姿でご夫妻とともに登園し、入り口で出迎えた宮里暁美副園長に頭を下げてあいさつされた。園によると、式は敷地内の同女子大学講堂で午前10時から約40分行われ、国歌斉唱、卒業証書授与、園長式辞、来賓紹介に続き、71人の卒業生全員で「証書をいただいてありがとうございました」と述べられた。最後にみんなで卒業の歌を歌ったという。

 卒業に合わせ、宮内庁は悠仁さまの幼稚園でのご様子を文章で公表した。それによると、悠仁さまは健やかに3年間通園された。昨年4月に年長の「海の組」になってからは、遊びに加わってきた年少組、年中組の子供たちに話しかけたり、遊び方を教えたりして、優しく接していらっしゃった。また、自分で作った凧や竹馬、ドッジボール、砂場などで活発に遊ばれていたという。

悠仁さまは4月から、敷地内にある同女子大付属小学校に進まれる。

 秋篠宮ご夫妻は卒業に当たり、「幼稚園での3年間をお友達とともに楽しく過ごしたようです。この期間が、今年の春に進む小学校生活の基礎となる大切な時になったのではないかと思います」とするお気持ちを宮内庁を通じて述べられた。

 今週はこのほかにも、卒業を迎える女性皇族方の進路が明らかになった。宮内庁は15日、27歳の承子さまが、4月1日から日本ユニセフ協会(東京都港区)に就職されると発表した。高円宮家の三女で22歳の絢子さまも同日、城西国際大(千葉県東金市)の卒業式に高円宮妃久子さまとともにご出席。福祉総合学部在学中に保育士の資格を取得し、卒業式では学部の総代に選ばれたという。4月からは、同大大学院の福祉総合学研究科に進まれる。

 承子さまは学習院女子大在学中の平成16(2004)年10月から、20(2008)年6月まで英エディンバラ大にご留学。留学中に学習院女子大を中退し、帰国後の20年9月から早稲田大国際教養学部に入学された。今月26日に同学部を卒業される。

 宮内庁は、早大入学から卒業まで約4年半が経過したことについて、「大学3年の終わりごろに『人間の生命科学』に関心を持つようになり、学問に取り組まれていたため」と説明した。卒業後の進路選択にあたっては、国際協力の分野への関心の強さを勘案されたという。

 一方、絢子さまは、祖母の三笠宮妃百合子さまが選ばれただいだい色の着物と紺色のはかまに、祖父の三笠宮さまから借りた金糸の帯を着けた姿で卒業式に臨まれた。報道陣に対し、「友人に恵まれすてきな4年間でした。気を引き締めつつ大学院で頑張りたいです」と話された。

宮内庁は15日、常陸宮さまが左目の後発白内障の手術を19日に受けるため、18日にがん研究会有明病院(東京都江東区)に入院されると発表した。平成20年に摘出した水晶体の残存細胞が増殖し、視力低下の原因となっていることからレーザーで取り払う。20日に退院される見通し。

 ところで、14日に行われた宮内庁の風岡典之長官の定例会見では、両陛下が一緒に公務をされることについて記述した「週刊女性」3月26日号の記事について、長官自らが言及し、「誤解がある部分がある」と述べた。

 週刊女性は「美智子さま『マスク姿』でご公務・月30件なのに-雅子さまはわずか3件の知られざる『事情』!」と題する記事の中で、ある大学教授のコメントとして「地方行幸啓などにご夫妻で出席される形は、主に現在の両陛下がご成婚後に築かれてきたものです。昭和天皇のお出ましに、香淳皇后がお供していたことはあまりなく…」と述べていた。

 これに対し、風岡長官は「(香淳皇后の)晩年はともかく、通常の形は昭和の時代でも天皇と皇后が一緒に公務をされるというのが通例だった」と反論したのだ。

 宮内庁は平成21年にも、「ご一緒の公務は昭和からの伝統ではなく、現在の皇后さまの意思で陛下と一緒にされているものである」という趣旨の記述が雑誌で散見されることについて、ホームページ(HP)などで同様に反論している。現在も掲載しているHPの説明では、「昭和の時代も今と変わらず、昭和天皇と香淳皇后は多くの場合お揃いでお出ましでした」とし、こうした報道に対し、「昭和天皇のお側で数多くの公的行事に御出席になった香淳皇后に対し、極めて失礼」と苦言を呈している。

 公務のあり方については、15日の衆院内閣委員会でも取り上げられるなど、関心も高まっているが、正確な事実に基づいた議論が求められる。



各宮家は今週もさまざまな公務を果たされた。

 秋篠宮妃紀子さまと次女の佳子さまは9日、国立劇場(東京都千代田区)で、3月琉球芸能公演「新作組踊と琉球舞踊」をご覧になった。前日には両陛下が同公演を鑑賞されていた。

 秋篠宮ご夫妻は10日、東京都慰霊堂(東京都墨田区)で「都内戦災並びに関東大震災遭難者の春季慰霊大法要」に臨席された。



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お茶の水女子大付属幼稚園の卒業式を終え、卒業証書を手にする悠仁親王殿下と秋篠宮同妃両殿下=14日午前、東京都文京区(代表撮影)