敬宮愛子内親王殿下、お友達と3泊のスキーご旅行。
雅子妃殿下、4年半ぶりの「ご会釈」
皇太子妃雅子さまは10日、お住まいの東宮御所で、皇太子さまとともに勤労奉仕団ご会釈に臨まれた。雅子さまは近年、宮内庁などの人事異動者に対するご会釈に同席することはあったが、皇居や赤坂御用地をボランティアで清掃する勤労奉仕団に対するご会釈に同席されたのは、平成20年7月以来4年半ぶり。宮内庁東宮職によると、今回は青森から来た高校生28人が対象だった。
さて、多くの小中学校や高校では今週から3学期。皇太子ご夫妻の長女、敬宮愛子さまが通われる学習院初等科でも8日に新学期が始まった。東宮職などによると、愛子さまは冬休み中、4日から7日までの3泊4日の日程で、ご夫妻と離れてスキー旅行に出かけ、楽しい思い出をつくられた。
行き先は長野県の奥志賀高原で、東京駅から新幹線を使って長野に入られた。学習院初等科で仲のいい同級生と母親らが行動を共にし、スキー場ではスキースクールに入られた。
学校行事以外では、ご夫妻が同行されないご旅行は初めて。愛子さまの通学には平成23年末ごろまで連日雅子さまが付き添われてきたが、通学への不安は解消し、昨年1年間は1回もお付き添いはなかった。ある関係者は「4月に6年生になられるが、現在はご両親と離れて旅行に行っても大丈夫なまでになられた。愛子さまにとっては親しみのある土地でもあり、楽しい時間を過ごされたのではないか」と話す。
奥志賀高原は、かつては毎年春にご一家で滞在し、スキーをされていた場所だ。東日本大震災の影響もあり、愛子さまのスキーは今回が3年ぶりとなったが、腕前はなかなかのもので、最終日には上級者向けの急斜面のコースをすべり、ほとんど転倒されなかったという。
また、宮内庁東宮職は、皇太子ご一家が1月2日、年始行事で御所を訪問した帰りに車の中から皇居・二重橋付近で実施していたライトアップをご覧になったことを明らかにした。
一方、皇居では先週に引き続き、今週も年始の恒例行事が続いた。昭和天皇が崩御された1月7日には昭和天皇祭があり、皇居・皇霊殿で行われた「皇霊殿の儀」では、天皇、皇后両陛下、皇太子さまがご拝礼。常陸宮ご夫妻、高円宮妃久子さま、長女の承子さま、次女の典子さまも参列された。
東京都八王子市にある武藏野陵では、秋篠宮ご夫妻が「山稜に奉幣の儀」に参列された。
10日には、人文、社会、自然科学の各学術分野で、両陛下が学者から講義をお受けになる「講書始の儀」が行われた。毎年、学界の権威とされる学者が招かれており、今年も、両陛下は皇太子さまをはじめ皇族方と、講義にじっくりと耳を傾けられた。
宮内庁によると、講書始の儀は、明治2年に明治天皇が学問奨励のために定められた「御講釈始」がはじまりとされる。当時は国書、漢書についてのご進講が行われていたが、洋書も加わるようになり、昭和28年から、現在のように3分野で行われるようになったという。
病気療養中の雅子さまは昭和天皇祭も、講書始の儀もお出ましにならなかった。
両陛下は10日夕、皇居近くの東京国立近代美術館(東京都千代田区)で、開催中の特別展「美術にぶるっ!ベストセレクション日本近代美術の100年」をご覧になった。
日本の近代美術の歴史を回顧する同展では、日本画家、上村松園(しょうえん)の戦前の作品「母子」など、重要文化財に指定されている収蔵品13点などが展示されている。両陛下は予定された約30分の時間を過ぎても、名残惜しそうに絵画を鑑賞されていた。
西洋美術の影響を受けたとされる日本画家、土田麦僊(ばくせん)が大正時代に描いた代表作「湯女(ゆな)」を前に、陛下は「フランスにも(土田は行っていたのですか)?」とご質問。担当者から渡欧中の話を聞くと、皇后さまは「たくさん西洋で見てきたんですね」と感心されていた。
皇太子さまは同日、東京都台東区の上野の森美術館を訪れ、開催中の「エジプト考古学博物館所蔵 ツタンカーメン展~黄金の秘宝と少年王の真実~」(フジテレビジョン、産経新聞社など主催)をご覧になった。
こちらは古代エジプトのファラオ(王)、ツタンカーメンの王墓から発見された美術品や副葬品など122点が展示されたきらびやかな企画展。
皇太子さまは、王の肝臓が入れられていたという棺形の容器「黄金のカノポス」の前で足を止め、じっくりとご鑑賞。半貴石とガラスをはめこんだ金製の容器に「すばらしい技術があったんですね」と、感心した様子で話されたという。
また、水運など水にかかわる問題をライフワークとしている皇太子さまは、副葬品の船の模型を見て、「どういう風に使ったんでしょうか」と質問されたという。
宮内庁は7日、寛仁親王家の長女、彬子さまが2日から京都府立医科大付属病院(京都市)に入院されていることを明らかにした。彬子さまは慈照寺(銀閣寺)研修道場の美術研究員を務めており、京都で勤務されている。
入院当時は37度台半ばの発熱、上腹部の痛み、食欲不振の症状があったと公表されたが、宮内庁関係者によると、検査では肝臓の不調を示す数値も出ておられたという。10日の風岡典之宮内庁長官の定例会見によると、快方に向かわれており、熱は平熱となっているという。
「病名」は明確なものがないというが、昨年6月に薨去(こうきょ)された寛仁親王殿下の一連の葬儀で喪主を務められたことや、年末にかけての仕事などでのお疲れが影響した可能性があるという。風岡長官は「若干お疲れがあるご体調の中で、風邪をかなりこじらせたということなのかと思う」と推測した。
寛仁さまの薨去から間もないため、彬子さまは今年の皇居での年始の行事には出席しておらず、両陛下や皇族方とは会われていなかった。
各宮家は今週もさまざまな公務を果たされた。
秋篠宮さまは8日、総裁を務める山階鳥類研究所(千葉県我孫子市)の所員会議(仕事始め)に出席された。秋篠宮妃紀子さまは同日、お住まいの宮邸で恩賜財団母子愛育会の会長と理事長を接見された。
高円宮妃久子さまは8日、駐日ベルギー大使公邸(千代田区)で「いけばなインターナショナル東京支部フェア2012委員長主催パーティー」にご臨席。10日には東京会館(同)で、「2013年日加協会新年会」に臨まれた。