紅葉したカスミザクラをご覧になる天皇、皇后両陛下=11月9日、皇居・宮殿の御車寄 (宮内庁提供)
天皇陛下は23日、79歳の誕生日を迎えられた。これに先立ち、皇居・宮殿で会見に臨まれた。公務のご負担軽減について、80歳を過ぎても公的な行事に出席を続けられた昭和天皇の例や、さまざまな行事を公平に扱う必要性を述べた上で「今のところ、しばらくはこのままでいきたいと考えています」と、否定的な考えを示された。
病気の際には皇太子さまと秋篠宮さまが代わりを務められるとし、「何も心配はなく、心強く思っています」と述べられた。
2月18日に受けた心臓冠動脈バイパス手術に関しては、「東日本大震災一周年追悼式に出席したいという希望をお話しし、それに間に合うように手術を行っていただきました」とし、「多くの人々に心配を掛けました」と述べるとともに、健康を気遣う国民に感謝の気持ちを示された。
また、東京電力福島第1原発事故の影響で故郷に帰れない人々や、がれき処理、除染などに従事する人々を案じられた。11月に8年ぶりに訪問した沖縄県については「戦争で沖縄の人々の被った災難というものは、日本人全体で分かち合うということが大切ではないかと思っています」と述べられた。