北朝鮮の拉致問題解決求める決議案、国連。
【ニューヨーク=黒沢潤】
国連総会第3委員会(人権)は27日、北朝鮮に対し、人権弾圧をやめるとともに、拉致問題の早期解決を求める決議案を無投票の全会一致で採択した。
同様の決議採択は2005年以降、8年連続だが、無投票による採択は初めて。通常、一部の加盟国が投票を要求するが、今回、そうした要求がなかったため、議長の裁量で採択された。
決議案は日本などが提出した。共同提案国は52カ国と、昨年の48カ国を上回った。
決議案は、拷問や宗教上の理由による処刑、言論の自由の制限が続いていることに懸念を表明。北朝鮮に拉致された外国人被害者の即時帰国も求めた。
日本の西田恒夫国連大使は記者団に対し、「(採択は)国際社会が北朝鮮に強い怒りを持っていることの表れだ」と強調した。