天皇、皇后両陛下は13日、東京都台東区の東京国立博物館で、特別展「出雲-聖地の至宝-」をご覧になった。
古代の出雲大社について説明を受けると、陛下は「ずいぶんお社(やしろ)は高かったんでしょう」と述べ、かつては48メートルの高さがあったとする説が出てきた最近の研究成果をご存じの様子だったという。
両陛下は15日、東京都渋谷区の山種美術館で、「没後70年 竹内栖鳳-京都画壇の画家たち-」をご覧になった。明治34年に描かれた写実的な「虎・獅子図」の前では、陛下は「以前の虎とだいぶ違いますね」と述べられた。
また、猫、犬、猿、兎…とさまざまな動物の絵を見ていくうち、「(栖鳳は)動物が好きだったんですね」と述べられた。
宮内庁は12日、日本とスペインで文化や政治などの交流事業を行う「日本スペイン交流400周年」の日本側の名誉総裁に、皇太子さまが就任されると発表した。期間は平成25年6月~26年7月の予定。
皇太子さまは13日、東京都の御岳山(標高929メートル)と日の出山(同902メートル)に登られた。忙しい公務の合間に登山に出かけた皇太子さまは、リラックスした表情をお見せになった。
山登りが趣味の皇太子さまは、御岳山に昭和52年、高校3年生のときにも登られたことがある。平成20年には富士山山頂にも登られている。今回は、今年5月に神奈川県の大山(標高1252メートル)以来のご登山となった。
山は紅葉のシーズン。皇太子さまは御岳山にケーブルカーで途中まで上った後、徒歩で山頂に到着された。山頂近くでは、古くから霊山としてあがめられた山の風情ある旅館や家々の風景を楽しまれた。
さらに尾根道を歩んで、午前11時前に日の出山の頂上に着かれた。晴れていれば東京スカイツリーも見えるというが、この日はやや曇り模様。それでも愛用のフィルム式のカメラで風景を撮影し、山の澄んだ空気を楽しまれているようだった。
たまたま居合わせた登山客から「皇太子さま」と声が上がると、「どうも、ありがとう」と手をふって答えられた。報道陣には「紅葉がすばらしかったです。御岳山の歴史と自然を堪能しました。懐かしかったです」と、笑顔で話された。
皇太子さまは16日には、皇太子妃雅子さまと一緒に、長女で小学5年生の敬宮(としのみや)愛子さまが通う学習院初等科(東京都新宿区)の授業を参観された。
10月には風邪で学校を休んだ愛子さまだが、最近は健やかに学校に通われているという。宮内庁によると、ご夫妻は午前中の社会、家庭科、英語、国語の4時間の授業で愛子さまを見守られた。
高円宮さまが47歳で亡くなられてから21日で10年になるのを前にした12日、東京都港区の六本木ヒルズにある六本木アカデミーヒルズ49で、十年式年祭記念展「高円宮殿下を偲(しの)ぶ」が行われ、高円宮妃久子さまが臨席された。
記念展は主に、久子さまのご講演、高円宮さまの思い出の品々の特別内覧会、レセプションの3つで構成。会場には、第24回高松宮殿下記念世界文化賞を受賞したバレエダンサーの森下洋子さん、産経新聞社の熊坂隆光社長、東京スカイツリーのデザインを監修した元東京芸術大学長の澄川喜一氏、海老沢勝二元NHK会長や、各国の駐日大使、神社関係者ら約400人がそろい、高円宮ご夫妻のご交友の広さを物語るようだった。
久子さまのご講演を前にあいさつに立った城西大学の水田宗子理事長は、城西国際大学(千葉県東金市)の福祉総合学部に通われている久子さまの三女・絢子さまについて、現在4年生で、優秀な成績を修めており、奨学生として表彰もされた-と明らかにした。
大学では優秀な学生を対象に、研究科・学科などから各1人を選ぶ「水田奨学生制度」が設けられており、15万円の奨学金が支給されているという。
城西国際大学は、「高円宮記念日韓交流基金」や、高円宮さまが長年にわたり名誉総裁を務められた日加協会に加入しているといったつながりがあり、今年5月には東金キャンパスに隣接した施設「PRINCE TAKAMADO MEMORIAL SPORTS PARK」(高円宮殿下記念スポーツパーク)が完成している。
絢子さまは成人になった22年9月に記者会見に臨み、サッカー部のマネジャーを務めていると明かしていたが、現在も続けられているそうだ。
久子さまの講演は、高円宮さまとともに集められていた古美術品「根(ね)付(つけ)」を、スクリーンで1つ1つ紹介しながら歴史やエピソードを語る内容で、会場には笑い声が何度も広がった。写真や思い出の品々はこの日のみの公開となったが、高円宮さまの根付コレクションは同会場で30日まで、無料で展示されている。
各宮家は今週もさまざまな公務を果たされた。
秋篠宮ご夫妻は10日、日比谷公園(東京都千代田区)で平成24年度農林水産祭「実りのフェスティバル」に臨まれた。
秋篠宮さまは同日、客員教授を務める東京農業大学の世田谷キャンパス(東京都世田谷区)で生き物文化誌学会事務局会議にも臨まれた。14日には山階鳥類研究所(千葉県我孫子市)で所員会議に、東京大学総合研究博物館(東京都文京区)で研究会に出席された。
秋篠宮妃紀子さまは11日、国立オリンピック記念青少年総合センター(渋谷区)で「第34回少年の主張全国大会~わたしの主張2012~」にご臨席。13、14日には佐賀県を訪問し、佐賀市で日本赤十字社の「平成24年度九州八県赤十字大会」に臨席されるなどした。15日には仙台市で、日本赤十字社宮城県支部の「創立125周年記念赤十字大会~東日本大震災からの復興に向けて~」に臨席された。
常陸宮妃華子さまは13日、宮邸で、日本いけばな芸術協会主催の「第18回いけばな褒賞杯授与式・茶話会」に臨まれた。
寛仁親王家の次女、瑶子さまは12日、愛知県をご訪問。豊田市で行われた「寛仁親王記念杯宮様ウェルフェアゴルフトーナメント2012」(とよた光の里後援会主催)で競技をご覧になるなどした。
高円宮妃久子さまは10日、訪問中だった京都府で、科学や文明の発展などに貢献した人に贈られる「京都賞」の第28回授賞式に臨席されるなどした。翌11日に帰京された。14日、東京国際展示場(東京都江東区)で「インテリアトレンドショー第31回JAPANTEX2012」開会式にご臨席。16日には次女の典子さまと新浜鴨場(千葉県市川市)で、外交団を接待された。
「没後70年 竹内栖鳳-京都画壇の画家たち-」をご覧になる天皇、皇后両陛下
=15日、東京都渋谷区
日の出山の山頂で景色を楽しまれる皇太子殿下=13日午前、東京都日の出町(代表撮影)
高円宮殿下をしのぶ十年式年祭記念展で、展示された衣装を熱心に見られる久子妃殿下
=12日午後、東京・六本木ヒルズ