産経新聞によく意味のわからない記事が掲載された。ワシントン発の「『慰安婦』と『性的奴隷』の使用を継続 米国務省」と云うニュースだ。国務省の報道官による記者会見の抜粋なのだが、ちらっと斜め読みすると、アメリカ が慰安婦と性的奴隷と混同しているかのような印象を与える。
本当にそんなことがアメリカ 政府が云うのだろうか。気になって国務省のホームページを調べてみると、確かに16日の記者会見で報道官のVictoria Nulandさんが質問に答えている。いろいろな質問に対応しているが、日本関連の部分だけを抜き出して翻訳を添える。質問者が誰なのか分らないが、反日的な質問は内容から察してたぶん朝鮮人記者だろう。全文をご覧になりたい方はこちらがリンク先だ。
http://www.state.gov/r/pa/prs/dpb/2012/08/196589.htm
QUESTION:
日本についての質問をしてよろしいですか。
MS. NULAND:
どうぞ
QUESTION:
case to International Court of Justice. Do you support that or --
竹島 に関する日韓の領土問題について、日本が国際司法裁判所 に提訴する予定ですが、これを支持しますか?あるいは・・・・
MS. NULAND:
talking about --
これについては今週ずっと話してきました。両同盟国が協力して解決することを望んでいます。日韓問題に関するご質問なのですか?それとも・・・
QUESTION:
そうです。
MS. NULAND:
With regard to Japan and Korea, we want to see our two allies work
this out together.
Please.
・・・それとも日中問題ですか?島に関する問題ですよね。日韓であれば、両国が協力して解決することを望みます。次のご質問をどうぞ。
QUESTION:
私の質問は領土問題ではありません。第二次大戦中、とても多くの女性が強制的に性的奴隷として働かされました。韓国では彼女たちを慰安婦と呼んでいます。私の知る限り、あなた方は慰安婦comfort womanと呼んだり、性的奴隷sex slaveryと呼んだりしていますね。そこで知りたいのは、慰安婦あるいは性的奴隷、どちらの言葉で呼ぶのが原則的な方針なのですか?
MS. NULAND:
ええと、ご存知の通り、その問題については毎年、人権リポートで取り上げています。またいつも、二国間の対話でも取り扱う問題です。片方の言葉を使うこともあれば、もう片方を使うこともあります。別に何もミステリーはありません。
QUESTION:
もうひとつ質問させてください。
MS. NULAND:
どうぞ。
QUESTION:
not the comfort women. Is that report right or wrong?
クリントン 長官が韓国 との面談時に、外務大臣との面談した際ですが、性的奴隷と呼んだとの報道がありました。またクリントン 長官は国務省として、慰安婦ではなく性的奴隷と呼ぶと発言したそうです。この報道は正しいのですか?間違っているのですか?
MS. NULAND:
Please.
先ず、長官の私的な会話に関して、個々の大臣の方々とどんな遣り取りをしたか、何も申し上げるつもりはありません。両国政府、いや全て国の政府に対して既に明確にしている通り、ひとつの言葉を使ったり、またもう片方を使ったりもします。今後も継続します。
次のご質問をどうぞ。
QUESTION:
Does the State Department continue with that opinion?
尖閣諸島について、クリントン 長官は以前に、日米安保第5条が適用されると発言されましたが、国務省としてこの見解を継続されますか?
MS. NULAND:
その関連についてわれわれの立場は不変です。
巷には韓国の挑発はアメリカの差し金だと、自らの妄想によって陰謀論を振り回す人もいるが、ちょっと無理がある。アメリカ としては、日本と韓国 が互いに協調してくれることを望んでいるだけだ。両同盟国が反目し合ってはアジアの安保政策に支障が起きかねない。当たり前の発想だろう。
またクリントン 長官が数カ月前、演説で性奴隷 sex slavery なる言葉を使ったのは事実だが、中南米やアジア、東欧などから人身売買でアメリカ に入国しセックス産業に従事している女性や子供の問題について語っただけだ。その言葉に韓国 メディアが飛びついて、慰安婦がどうのこうのと捏造記事(?)を書いた。その上、こうやって国務省の記者会見の場で慰安婦は性的奴隷だったかのように印象操作する。もっともその企みには乗らず、アメリカ 政府としては単純にどちらの言葉も使うのよ、と答えている。そうは云わないが、るっせな~、だまれよ!この野郎、って気持ちが伝わってくる。
韓国の反日にかける執念恐るべしと云わねばならないが、感心している場合じゃない。もうちょっと日本の正当性が海外に伝わるように、日本人記者にも頑張って欲しいなと願うばかりだ。こういう記者会見の場で、慰安婦は元々売春婦ですが・・・とかって、堂々と云ってもいいんじゃないのと思う。