1992年のバルセロナ 五輪で最も注目された競技はバスケットボールだった。なぜならこの年、初めてプロバスケ選手のオリンピック参加が実現したからだ。1989年、国際バスケットボール連盟(FIBA)が国際大会へのプロ参加を認めたのは、アマチュア主義を見直すIOCの方針転換に呼応しただけでなく、実は1988年のソウル五輪 でアメリカ がソ連に敗れた為らしい。プロスポーツの存在しない共産圏がトップクラスの選手で戦うとき、自由主義圏がアマチュアだけでは余りにも不利だ。ソ連なんぞに負けてたまるか。リベンジを誓うバスケット王国アメリカ がFIBAを動かしたと云う。
生憎1991年にソ連は崩壊した。相手国が消滅したので直接的なリベンジは成らなかったが、アメリカ がバスケットボール世界一の座に返り咲こうとする執念は凄まじかった。NBAの名立たる選手でオリンピック参加チームを固めた。これが世に云う初代ドリーム チームだ。メンバーが凄い。マイケルジョーダン、カールマローン、パトリックユーイング、マジック ジョンソン。今思い出しても、ぞくぞくするようなメンバーだ。バスケットボールファンにとって、まさに夢のような布陣だった。
もちろんバルセロナ で、アメリカ 代表チームは連戦 連勝して楽々と金メダルを獲得した。他国との実力の差をまざまざと見せ付けた。NBAのスターたちが繰り広げるスピーディで華やかなプレイが観客を魅了した。マイケルジョーダンは本当に空中浮遊してダンクシュートを決めた。ドリーム チームは世界中で憧れの的になった。この伝統が今に続く。ロンドンオリンピックでも米ドリーム チームの活躍から目が離せない。
さて、NBA選手のオリンピック参加で危惧されたことがある。抜群の運動神経と筋力を持つスターたちのプレイは、それまでのアマチュア試合に比べてラフだ。とても荒っぽく見える。実際、初代ドリーム チームのチャールズバークレーは、ラフプレイでファウルを連発して顰蹙を買い、アメリカ 国内ですら自国の恥とまで云われ非難された。NBAを表面的に真似て、技術や体力もないルールすら理解出来ない頭の悪いアマチュアたちが、喧嘩みたいなバスケットボールをするのではないか。このFIBAの不安は的中した。
韓国 代表バスケットボールチームを見るがいい。何なのだ、この滅茶苦茶さは。チャールズバークレーも裸足で逃げ出すようなラフプレイの嵐だ。掴んで投げ飛ばし、肘打ちで押し倒すって、テコンドーか。かっての宗主国が憎いのか、なかでも、わが国に対する暴力は酷い。こんな馬鹿連中を相手に試合をせねばならない日本選手が可哀想だ。韓国のごとき低レベルの三流国など、いっそ国際大会からを締め出したほうがよくないか。ドリーム チームならぬウリキムチームの試合を見てそう思わざるを得ない。
