邪馬台国の女王、卑弥呼の墓ともされている奈良県桜井市の前方後円墳、箸墓(はしはか)古墳(3世紀後半、全長約280メートル)の3次元(3D)画像を、県立橿原考古学研究所と測量会社「アジア航測」(東京)が合同で作製し、5日発表した。
今年4月、ヘリコプターで上空から同古墳にレーザー光を照射して測量し、草木のない状態の、全体の精密な形状を再現。大正時代の測量図しかなかった同古墳は、前方部が4段とされてきたが、今回の測量で3段と判明した。
また、南北の両側に階段状の「段築」が存在することも初めて確認され、後円部頂上の円丘を取り囲むように、ドーナツ状の盛り土があることも分かった。
橿考研は「形状がくっきりと確認でき、今後の調査で貴重な資料になる」としている。
3D画像は6~17日、同県橿原市の橿考研付属博物館で一般公開され、動画で見ることができる。問い合わせは同博物館((電)0744・24・1185)。


