櫻井、百地両氏が女性宮家に「反対」 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 









女性皇族がご結婚後も皇室にとどまる「女性宮家」の創設に向けた政府の「皇室制度に関する有識者ヒアリング」は10日、第3回会合を終え、論点が鮮明になった。これまで創設への賛成意見が相次いでいたが、この日の会合でジャーナリストの櫻井よしこ氏と百地章・日本大教授(憲法)が「女系天皇」につながりかねないとして反対する考えを表明したからだ。拙速な結論を戒める声も多い。

 櫻井氏は「民間人との結婚を前提とした女性宮家創設は、皇室の本質を根本から変える女系天皇につながりかねない」と指摘。「(天皇の)お血筋を現在に伝える男系男子」である旧皇族の復帰や皇族方への養子を可能とする皇室典範の改正を求めた。皇籍を離れる女性皇族は「内親王」などの「終身称号」を持つことが望ましく、「活躍の場を整えることが皇室の未来に明るいエネルギーを注入する」とも述べた。

 百地氏も「『女性宮家』は歴史上、一度も存在したことはない」「『女系天皇」への道を開き、極めて危険だ」と主張。天皇、皇后両陛下の公務のご負担軽減の解決策として「女性宮家の創設を挙げるのは本末転倒」とも指摘。公務を「祭祀(さいし)」「国事行為」と、行事への臨席や外国訪問などの「象徴行為」とに分け、「国事行為の代行や象徴行為の整理縮小を議論するべきだ」と主張した。

 23日の第4回会合では、市村真一・京都大名誉教授と笠原英彦・慶応大教授から意見を聴く。