大阪市“入れ墨”騒動の波紋。
大阪市の橋下徹市長(42)が「入れ墨をする職員は200人を超えるのではないか」と発言した波紋が広がっている。市が進める全庁調査では一部職場で数十人の職員が入れ墨をしていることが判明。モラルの低下が指摘される一方で、『入れ墨』『200人』の単語が独り歩きし、市幹部は困惑している。
橋下市長の発言は21日、市服務規律刷新プロジェクトチーム(PT)の会議で飛びだした。
入れ墨の調査は、市立児童福祉施設に勤務する30代の男性職員が子供たちに入れ墨を見せていたことが発覚した3月初めごろから、PTは一部職場を対象に調査。数十人が入れ墨をしていることを認めたという。
橋下市長は「全庁レベルにしたら100~200人いてもおかしくない。異常事態だ」と息巻き、調査を指示した。
これに対し、市労連傘下のある労組幹部は「組合員の入れ墨の調査をしたことはなく、実際200人いるのかどうかも含め実態はわからない」と戸惑い気味。PTも「大切なことは、業務中に入れ墨を見せないこと。そのために、誰が入れ墨をしているのか把握すべきだが、任意の調査なのでどこまで実態把握できるか」と思案投げ首だ。
大阪、入れ墨、とくるとどうしても「倶利伽羅紋紋」を想像するが、「名前やハートといったワンポイントのタトゥーがほとんど。若気のいたりで胸にタトゥーをしている女性職員もいる。かといって、わざわざ服を脱がせて確認するわけにもいかないし…」と市職員。調査はもちろん、結果が出たあとの措置も含め、難航が予想される。