【花田紀凱の週刊誌ウォッチング】(348)
「首都圏でM(マグニチュード)7級直下型地震の確率は4年以内で70%」
東大地震研、平田直(なおし)教授の発言に対しては先週『週刊新潮』(2月9日号)のロバート・ゲラー東大大学院教授(地震学)による批判を紹介したが、今週は『週刊文春』(2月16日号)が特集で徹底批判。
「小誌追及に『数字はヤマ勘だ、書くなよ』」と逆ギレ 東大地震研平田教授の『正体』」
『文春』記者が電話をかけると、平田教授、イキナリ逆切れ状態。
〈「だからね、その数字に意味はないって何度も言ってるでしょ。五年~七年というのも僕のヤマ勘ですよ、ヤマ勘!」「あのね、これは取材だと思ってないから。書くなよ、ヤマ勘って書くなよ!」〉
書くなよと言われても、記者なら、これは書くでしょう。
そもそもは1月23日付の読売新聞が報じ、NHKの「ニュースウオッチ9」までが後追いして、大騒ぎになったわけだが、実は身内、当の地震研のホームページにも批判が。
〈平田直教授の伝え方、あるいは記者の書かれ方のいずれかの問題によって、(略)正確でない表現や記述不足がありました〉
しかも、この試算をまとめたのは平田教授ではなく同研究所の酒井慎一准教授だという。
〈「私が発表したのは震災以後、南関東直下でプレート境界型地震が急増しているということ。それを定量的に表す意味で、あくまで試みに計算したのが、四年で七〇%という数字です。大体プラスマイナス三〇%の誤差を含んでいます」〉
『週刊ポスト』(2・17)「シロアリ国会議員を500人削減せよ」、書き出しからキツイ。〈マニフェストは何があっても、絶対に実行しない。これが野田佳彦・首相の政治信条である〉
記事は日本の国会議員がいかに優遇され、税金を食い物にしている(だからシロアリ)かを徹底的に暴いて、一読に値する。衆院の比例定数80削減などまだ甘い。
(『WiLL』編集長)