日本の病理:モンスター・ガバメント。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 





夕刻の備忘録 様のブログより。




自然国家と人工国家の視点から、再びTPPを論じよう。

日米関係をボクシングに譬えれば、ヘビー級の王者とフライ級の王者がいて、本来決して相まみえない両者を無理矢理リングに上げ、しかもヘビー級のルールで試合をやれ、と強要されているようなものである。やれば負ける、殺されるかもしれない、だから逸早く詫びを入れて、「ヘビー級のボクサーだけが真のチャンピオンです、私達に異論はありません」と媚びよう、というのがTPP推進派の主張である。

鯛茶漬けの上にハンバーガーを乗せれば、ハンバーガーの味が勝つに決まっているだろう。それを茶漬けや鯛の責任にして、もっと味を濃くしないと、世界の潮流に乗り遅れると騒いでいるのである。

「本当の世界」はアメリカ依存でも、日本依存でもない、自主独立の国家の集合体であり、そうであらねばならない。ならば、フライ級のチャンピオンも必要であり、鯛茶漬けの味も必要なのである。ハンバーガーを貪り食う重量級の王者だけが幅を利かせる世界になれば、大半の弱小国家は、肉とチーズに胸焼けを感じながら、顔にアザを作られて生きていかねばならぬ。

軽量級に見えながら、実は重量級を相手にしても戦える国家が必要である。その地位に日本はいる。一方の雄として立たねばならぬのが我々の宿命なのである。

日本は自然国家の頂点に位置する。
自然国家には、自然国家としてのやり方がある。

他国との協調も、不均衡の是正も、全ては熟れた実が落ちるような自然な形式で行わねばならない。期限を切った強制的な手法こそ、人工国家のお家芸である。相手の土俵に乗った議論には徹底的に反対しなければならない。

事実上の関税自主権の放棄は、国家主権の放棄であり、それはまさしく、自然国家の自死を意味する。日本は、人工国家の下に属して生き長らえる国家ではない。それはまさに「不自然国家」であり、人工国家の亜流に過ぎない、無価値なものに成り果てる。

盲腸の手術に喜んで百万円を出す人は、アメリカに移住した方が幸せだろう。滑って転んで五十万、ちょっと手が混んだ手術になれば、数百万円を下らない医療費が請求される。TPPを受け入れるとは、そういうことなのである。長大な手術同意書にサインさせられる。権利と権利のぶつかりあいで、生涯の半分を論争に費やす。それが人工国家のルールである。そのルールを我が国に押し付ける、そのための協定がTPPである。農業問題は深刻であるが、それでも全体から見れば、目眩まし程度である。

本当の問題は、人工国家のルールを日本の中に持ち込まれ、我々国民が殺伐とした権利と義務、権利と権利の闘いの中で暮らしていく道を選ぶのか否か。潤いの無い、融通の利かない、法律の細部に詳しい者だけが生き残る、そんな社会を望むのか否かである。

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我々は本当に恵まれた国に生まれ、恵まれた人生を歩んでいる、世界中が羨む存在なのである。しかし、それは現在の日本国を支えている我々が、何もしないでいいことを意味しないことは当然である。世界最高の国家に生まれ、育ったればこそ、他のどの国の国民よりも真摯な努力が必要なのである。先人への感謝と共に、日々の努力を誓い、よりよき国を目指す意志を示すことが、我々日本人にとって最重要の課題なのである。

謙虚と自虐は違う。金持ちが貧乏人のフリをすることほど、嫌らしいものはない。能力のある者が、それを極端に控え目に言い、後ろに下がろうとするのは、外から見れば単なる責任回避にしか見えない。

誇れるものを山ほど持った国家が、自虐的対応に終始してるのは、近隣諸国から見れば、自分達を助ける気がないのだと誤解される。挙げ句の果ては、拝外主義者、差別主義者のようにも思われる。傲慢だから批判されるのではない、自称“謙虚”が誤解を招く、「自分達と関わりたくないから、あんなにも消極的なのだ」と思われるのである。誠に「過ぎたるは及ばざるが如し」である。


我々は栄光ある国家に生まれながら、それを正しく評価し、正しく誇ることができないままでいる。その結果、オカシナ集団に付け入る隙を与えてしまった。自国を売り渡すことを平然と言う連中に、議席を与えてしまった。歴史上空前の異常者集団に国政を牛耳られている。口から出任せの嘘ばかりを並べ、被災地・被災者を二番手三番手に押しやり、特定国に支援するという途方も無い政府を抱えている。

国会は開かず、開けば審議を拒否し、決して自らの間違いを認めず、民間企業を槍玉に挙げては自己保身をし、自民党を批判しては自己保身をし、「マスコミは揚げ足を取るな」と牽制しては自己保身をし、遂には国民の理解が足りないから、TPPが前に進まないとまで嘯く異常者達に乗っ取られている。「反対する者に配慮していては、何も進まない」と平然と言うキ印に、地位を与えてしまったのである。

あらゆる負の表現を軽々と超越するこの異常者集団を

 モンスター・ガバメント

と名付けることにした。モンスター・ペアレントが「モンペ」と略されることに対応して,「モンガ」と略することにした。鳩山や仙谷や菅や岡田や輿石や前原の顔を思い浮かべて頂ければ、この表現の真意が御理解頂けるものと思う。「強大な」という意味ではもちろんない。彼等は人の顔をしたバケモノでありゾンビであり妖怪である。国家の中枢に巣くった癌細胞である。切除するしかない。周辺部位を含めて多目に切除し、二度と再発しないように、徹底的に滅ぼすしかないのである。