ご成年の眞子さま大忙し、三たび皇居へ
夜の食事会、出席されたのは?
23日に20歳の誕生日を迎えた眞子さまは同日朝から夜まで、さまざまな行事に臨まれた。
最初の日程は皇居・宮中三殿へのご参拝。その後、宮殿で陛下による勲章親授式に臨み、皇后や皇太子妃、親王妃と同様の宝冠大綬章を受け取られた。この際、眞子さまは桜色の「ローブモンタント」を着用されたという。ローブモンタントは昼用正式礼服で、袖は手首まであり、立襟、肩や胸の覆われたドレスのことだ。
その後、宮邸に戻った眞子さまは、袖無しの夜用礼服「ローブデコルテ」に着替えられ、再び皇居へ。勲章やティアラなどの宝飾品を身につけ、両陛下にあいさつされた。宮内庁によると、ローブデコルテは白地に金糸で小花模様をあしらったドレスだという。
あいさつを終えた眞子さまは、宮殿の車寄せで報道関係者の写真撮影に応じ、はにかむような笑顔を見せられた。その際、ドレスの上に上着を羽織られていた。両陛下へのごあいさつの際には、上着は脱がれていたという。
眞子さまはその後、東宮御所や各宮邸でごあいさつ。そして夕方、三たび皇居へ。宮殿で宮内庁幹部職員による祝賀を受けられたという。その際には水色の洋服を着用されていたそうだ。ちなみに、誕生日に先立つ記者会見の際に着られていた、ピンク系の印象的なスーツの色は「鴇色(ときいろ)」とのことだ。
宮内庁関係者によると、夜には眞子さまの父方、母方双方の「祖父母」となる両陛下と、紀子さまのご両親が宮邸に集まり、食事を一緒に取られた。皇太子ご一家をはじめとする、ほかの皇族方は出席されなかったという。
なお、眞子さまのドレス姿を見られる機会は今後もありそうだ。11月半ばにブータン国王夫妻が国賓として来日する際に行われる宮中晩餐会のほか、12月23日の天皇誕生日の一般参賀には、眞子さまが参加される可能性がある。年が明けて元旦に行われる新年祝賀の儀には、眞子さまも勲章やティアラを付けた正装で臨まれるという。
皇太子さまは26日、サウジアラビアのスルタン皇太子が22日に病死したことを受け、弔問のため同国訪問に出発、27日に帰国された。滞在中は首都リヤドのヤママ宮殿でアブドラ国王の名代であるサルマン・リヤド州知事に弔意を伝えたほか、スペインのフェリペ皇太子や、スウェーデンのフィリップ王子とも懇談されたという。
通常、皇太子さまが外国訪問される際には、雅子さまが東宮御所の車寄せで見送りと出迎えをされるが、今回、雅子さまはいずれも姿をお見せにならなかった。また、秋篠宮ご夫妻を始めとする皇族方も見送りと出迎えをされなかったという。今回の外国訪問が「弔問」という特別な事情だったからなのかもしれない。
ほかにも、通常の外国訪問とは異なる点がいくつかあった。皇室の方々が外国を訪問する際、旅の安全を祈願するため事前に宮中三殿の賢所を参拝するが、皇太子さまは今回参拝されなかった。祭祀を担当する掌典職によると、「弔問」の際は外国訪問であっても参拝することはないという。神道では「死=穢れ」という考え方があり、「弔問」という事情は、神前では「はばかるべきこと」なのだという。
宮内庁によると、皇太子さまは平成17年8月、サウジのファハド前国王が死去した際にも、弔問のため同国を訪問されている。
宮内庁は皇太子さまが今回もサウジを訪問された理由として「皇室とサウジ王室とは50年来のお付き合いがあり、深い縁がある。そういう関係を考慮して政府が決めた」と説明した。古くは昭和35年に、昭和天皇と香淳皇后が交通大臣として来日したスルタン皇太子と会見している。
皇太子さまはスルタン皇太子と個人的にも面識があり、平成6年に皇太子ご夫妻で同国を訪問された際、スルタン皇太子は当時、第2副首相として、ご夫妻を空港で出迎えたという。平成18年にスルタン皇太子が来日した際には、皇太子さまが空港で出迎えと見送りをされている。
皇太子さまのサウジご滞在は半日にも満たなかった。ご日程だけをみれば、外国でサッカー日本代表が試合をする際、サポーターが観戦だけを目的に両国を往復する「ジェットツアー」のようだった。
このように過酷なスケジュールだが、帰国後はすぐに皇居・御所を訪問し、両陛下にあいさつをされた。翌28日には、午前中に東宮御所を出発し、「第26回国民文化祭」開会式などに出席するため、京都市に入られた。30日に帰京される。
宮内庁は25日、桂宮さまが軽い肺炎のため、東京都文京区の東大医学部付属病院に入院されたと発表した。2週間程度で退院される見通しという。
桂宮さまは24日、たんの吸引を受けたところ、量が通常より多かったため、宮邸で宮内庁病院の医師による血液検査を受けられた。その結果、感染症の指標となる数値が上昇していたため、25日午前、東大病院で精密検査を受けられたという。
一方、宮内庁の羽毛田信吾長官は27日の定例会見で、英王室の王位継承法について「男子優先から長子優先」の法改正を検討しているとされる英国の動きについて感想を求められ、「王室と皇室を同じようにすべきとは思わないが、皇位の安定的継承ということで課題は残している。十分でないということ」と述べた。
それ以上踏み込んだ考えについては「国会の議論になる」として言及を避けたが、「女性皇族の方々がご結婚に近い年齢になっていらっしゃる。だんだん緊急性というか、要素が高まっているというのが(近年の)大きな変化だと思います」とし、野田政権にもそうした認識を伝えていることを明らかにした。
各宮家は今週もさまざまな公務を果たされた。
秋篠宮ご夫妻は26日、憲政記念館(東京都千代田区)で、「第52回海外日系人大会」歓迎交流会に出席された。
秋篠宮さまは27日、東京農業大世田谷キャンパス(東京都世田谷区)で、講義をされた。
秋篠宮妃紀子さまは25日、アメリカ大使公邸(東京都港区)で、日米婦人クラブ例会に出席された。
常陸宮ご夫妻は26日、キューバ大使公邸(東京都港区)で、キューバ大使夫妻主催夕食会に臨まれた。
寛仁親王殿下の次女、瑶子さまは25日、28歳の誕生日を迎えられた。
高円宮妃久子さまは23、24の両日、「第11回全国障害者スポーツ大会」臨席のため、山口県をご訪問。24日には閉会式に臨まれた。