日中戦争と云う言葉はなかった。うそ、あるじゃないかと若い世代には反論されそうだけど、本当になかった。今でも一定の年齢以上の日本人にはとても奇異な響きをもつ言葉だ。支那大陸への出兵と戦闘行為は、戦中を通じて支那事変あるいは日支事変と呼ばれてきたし、戦後もそうだった。日中戦争は、戦中世代が次々の鬼籍に入り始めた80年代頃から、中共の指図を受けた左翼勢力が必死に広めた造語だ。
この言葉がヘンなのは、日本と支那は戦争なんかしていないからだ。わが国は居留民や企業、資産を守るため、治安維持のために軍隊を派遣しただけだ。それなのに、ソ連の策略により支那の共産ゲリラが日本軍を挑発したため、不幸にして支那の内戦に巻き込まれてしまったのだ。わが国による侵略戦争だと云いたがる左巻きが多いが事実誤認も甚だしい。
実は国際社会では誰も日本と支那が戦争したとは考えていない。だから支那中共はサンフランシスコ条約でも戦勝国にはあたらない。日本が戦争した相手は英米をはじめとする連合 国(=国連 )であって、蒋介石 や毛沢東が入り乱れ大混乱していた支那じゃない。それに汪兆銘政権の南京国民政府は日本と歩みを共にすべく、英米に対して宣戦布告までしている。
ところが歴史をねじ曲げるのが大好きな中国共産党 は戦後、中華人民共和国 を建国すると、自らを美化して力を誇示するために突如、中日戦争なる言葉を使い始めた。で、日本が侵略したと云いつのり、南京大虐殺などと嘘っぱちを並べ始めた。強くて残虐な日本軍に反撃し、支那人に平和と安定をもたらしたのが共産党ですと云う宣伝文句だ。
中共の神経がすごいのは、日清戦争を第一次中日戦争と呼び、支那事変を第二次中日戦争と称することだ。先の政権(清)は腐敗していたため憎き日本に敗れたが、共産党が抗日戦争で大勝利したと云うプロパガンダ だ。中国 人民よ、さあ、われわれ共産党に感謝しなさいと云ってるのだ。
ちなみに彼らの構想には第三次中日戦争もあって、対日侵略に踏み切ってわが国を制圧することが次の目標らしい。日本人なら決して許せる話じゃない。支那中共側に寝返り「日中戦争」なんて言葉を平気で使う嘘つき連中を見ると、敵軍を招き入れそうで不安になってくる。日支事変は日支事変と呼べばいいのだ。