韓国の電機大手サムスンは日本メーカー各社が束になっても敵わないと云う話をわが国のマスメディアが嬉しそうに垂れ流す。韓流 ドラマやK-poopを持ち上げるとの構図はかわらない。もちろん嘘っぱちだ。何をもって敵わないのか不明だから、嘘とは云い切れないが、サムスン如きが先進的な日本企業を凌いでいるように見えるのなら、それは虚像だ。
サムスンには消費者を歓喜させる独創性もないし、精度の高い製品を生み出す技術力もない。貧しい後進国ゆえ致し方ないが、良い製品を育む土壌となる国内市場もないから、ひたすら輸出市場を追いかける。売り物はズバリ安さだ。そもそも国家としての信用力も全くないうえ、実質的に経済危機状態にあるから、ウォンの通貨価値がどんどん下がっている。ただでさえ安い製品がもっともっと安くなる。
目先の安さは魅力だ。低価格志向の強いアメリカの消費者には受ける。特に不況期には値段が勝負になる。でもそれだけだ。品質や機能や信頼度を求める中流以上の客には、売り場だって、ソニーや東芝や日立を勧めている。この意味では、どれだけ莫大な経費をかけて宣伝しまくろうと、サムスンは二流品の域を出ていない。
アメリカ 市場における売り方も二流だ。サムスンの場合、宣伝に大相撲のイメージを利用するなど、あたかも日本企業かと思わせる作戦をとっている。本田技研と似たロゴを用い、名前もそっくりに発音して故意に混同させるヒュンデイ(現代)自動車と一緒で、一種の日本製モドキだ。
さてドイツの特許紛争でサムスンが敗北した。そりゃそうだろう。日米欧の先進的なメーカーの製品や技術ノウハウを見境無くパクるのだから、訴えられて当然。負けて当然だ。同じ業界で凌ぎを削る立場であれば、企業間で知恵や技術が錯綜することはある。でも、単なるパクり屋は軽蔑と嫌悪の対象だ。裁判所が下した厳しい判決は、何らオリジナリティのないサムスンに対する正義の鉄槌と見て間違いない。
ちなみにサムスンは実質的にアメリカ 資本だ。株式のほぼ50%はシティバンク等の米金融機関やGE、IBMと云った大手メーカーが所有している。残りは一応韓国 資本だが、同国の銀行は殆ど米系大手銀行の傘下だ。誇り高きヨーロッパにすれば、アメリカ 資本に牛耳られたアジアの二流企業の泥棒行為なぞ、絶対に許してたまるかみたいな気持ちだろう。
今のところ、アップルの特許を侵害したギャラクシーなる製品は日本国内でも販売されていると聞く。この手の業界では横綱 とも呼ぶべきわが国で、そんなチンケな輸入品を有難がっちゃいけないと思う。裁判所よ、パクリ屋の商品なんて潰せ。日本のメーカーよ、もうちょっと頑張れ。同胞に強く奮起を促したい。