ダメ自慢に終始した「総理候補達」の卑しさ。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 





「夕刻の備忘録」 様のブログより。




民主党・両院議員総会を見た。まさに壮観であった。
四百名も居るのである。平然と国を売る人達が。
嘘を吐くことを何とも思わず、法律さえ無視する人達が。
何と四百名もその場に居るのである。気持ち悪い。

内閣総理大臣を決める最終過程、その総会で為された演説は、何れ劣らぬ惨めなものばかりであった。論外の馬淵を除けば、誰にも総理になるチャンスはあった。しかし、鹿野以外の三名は具体的な政策も、何を目標にするのかも語らなかった。

野田のトリッキーな演説が浮動票を集めたとされている。自身の話をしているような素振りで、実は両親の、しかも結婚前の話を持ち出して、貧乏家庭からの叩き上げであるかの如くに装った。自分を下に置けば、誰もが上になる。ただそれだけの為に、徹底的な演出をしたのであった。

前原に至っては、言い訳と泣き言のオンパレードであり、出来の悪い釈明会見でしかなかった。自身を傲慢であったといい、反省の素振りを見せ、誰かに言われる前にと、敢えて自殺した「永田議員」の名前まで出して、「過去の自分と決別する」ことのみに必死になっていた。テレビ中継があることを利用して、票を得ることよりも、自らの潔白を主張することに専念していた。まるで立候補の意味がそこにあるかの如くに。

我が国の総理大臣を選ぶハレの場で、出て来る話は「ダメ自慢」ばかりであった。こんなに貧乏であった。こんなに不細工であった。こんなに傲慢であった。こんなに違法献金を貰っていた。軽率であった、仲間も死なした……

全員が我が国の総理大臣の地位を貶めていたのである。こんなダメ人間でも総理を目指せるのだ、こんなダメ人間でも総理になれるのだ、日本はその程度の国なのだと。

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こんな愚劣な状況を作ったのは、誠に残念ながら我々国民である。マスコミに煽られて、マスコミと共に作り上げた魔界である。自国のトップを争う選挙で、「何の取り柄も無い私ですが、皆様のお力で何とか選んで頂きますように、解散だけはしませんから」などと語る輩を、何故評価する人が居るのか全く理解に苦しむのである。

政治家は精神も肉体も強靱でなければならない。
頭脳明晰でなければならない。
威風堂々の体躯であらねばならない。
全身から「寄らば切るぞ!」の殺気を漂わせていなければならない。
日本中の誰よりも優秀な、特別な人間でなければならない。

エリート中のエリートが政治家なければならない。
ましてやその頂点を競う選挙である。

「私にはこれだけのことが出来る」
「私はこの日のために三十年間準備を惜しまなかった」
「誰も見たことのない日本を作ってみせる」
「だから安心して任せて欲しい、黙って俺に着いてこい!」

こう語るのが当り前ではないのか。生涯を賭けて準備を整えてきた人間が、それを披瀝することは傲慢でもなんでもない。思い上がりでも、勘違いでもない。もし、そうした批判に先回りして、謙虚を装い、大衆に媚びようとするなら、その段階で既にトップリーダーの資格はない。

愚劣争いの末に勝利したのは、自らを泥鰌に譬えた男であった。
我々は泥鰌をトップに戴いたのである。夢も希望も無い。

泥鰌が謙っている間はまだいい。
何時までもそんな茶番が続くはずもあるまい。
やがては、泥鰌に命令されるようになる。
泥鰌に重税を課され、泥鰌に恫喝されるようになる。

目も眩むような才能の塊にバカにされ、蔑まれるのと、何の取り柄も無い小太りな泥鰌にバカにされるのと、どちらがマシだろう。「誰も出来ないことをこの俺がやるから、オマエらは文句を言わずに着いてこい」と言われるのと、「誰も出来ないなら僕には無理に決まっている、文句を言わずに諦めて欲しい」と言われるのと、どちらが納得出来るのか。

国家にはエリートが必要である。誰もがエリートになれる訳ではないからこそ、その役回りが必要なのである。

政治家はエリートでなければならない。政治家が庶民の代表を気取り、庶民感覚とやらを競い、大衆に媚びを売り、票を欲しさの為だけに、軽い頭を下げ続けている現状は、極めて不健康である。この上もなく不健全である。

候補者には何も無かった。何も感じなかった。
知性も無い。教養も無い。胆力も無い。若さも明るさも無い。
あるのは地位に恋々とする卑しさだけであった。

我々はスターを望んでいる訳でも、英雄を待望しているわけでもない。政治家として本来必要な「超人的能力」を持った人間、本当の意味でのエリートを求めているだけである。彼が失敗するのなら誰も成功しないだろう、あの彼が無理なら致し方無い、と素直に諦められるだけの才能と、突破力を持った人間を求めているのである。

失敗しました、許して下さい。
知らなかった、許して下さい。
私もこれで破滅ですから、皆さんも共に破滅しましょう。

そんな人間ばかりを政治家に選んでしまった。だからこそ、民主党政権は国を守らず、国民の生命・財産を守らず、そして最も重要な我々の誇りすら守れないのである。一刻も早い解散を望むものである。

幾ら海洋国家でも、泥鰌に支配されるのは御免蒙りたい。